今までソーシャルメディアでの食は、「飯テロ」や「肉の日」など、食欲をそそるものが話題の中心でした。写真も照りが中心の、シズル感にあふれたものがウケていたように思います。TwitterやFacebookでは、今でもそれほど変わりないようです。
ところがインスタグラムの人気が高まるにつれ、食のジャンルでもシズル感よりも、食器や背景などセッティングに凝った、グラフィック的なオシャレな写真があふれるようになりました。
そしてさらに、こんなムーブメントまで生み出すようになっています。
スターバックスのカスタムメニュー「ピンクドリンク」が自然発生的に、話題に
ネットメディアのDIGIDAYは、6月10日にこんな記事を出しています。アメリカで、ストロベリー・アサイー・リフレッシャー・ティーを水の代わりにココナッツミルクで抽出したドリンクが、ハッシュタグ「#pinkdrink」で広まっているというのです。
スタバの裏メニュー「ピンクドリンク」がインスタで大人気:自然発生的に10万投稿
#pinkdrinkでの投稿はスタバだけではありませんが、ほぼ占領されています。
スターバックスのファンサイト「スターバックス・シークレット・メニュー」によると、そのソーシャルメディア上の人気によって、カスタマイズの方法を説明せずとも、「ピンクドリンク」というオーダーにすぐに対応してくれるバリスタもいるという。もし、バリスタが作り方を知らない場合、「バッスル(Bustle)」や、「ブリット・アンド・コ(Brit and Co.)」に公開されている、レシピ付き投稿を見せると良いだろう。
この投稿をしたJuneQuanEsqさんは、インスタのプロフィールによるとFood Meets Fashion Bloggerとなっていますが、ファッションというよりも飯テロ的な写真ばかりを投稿されています。それぞれ2000以上のいいね!を獲得されていますが、このスタバのピンクドリンクは通常の2〜3倍、6200以上のいいね!が付いています。
スタバの裏メニューというだけで話題になりそうですが、それにしてもどういうことでしょう。カスタマイズを説明しても伝わらない店員さんがいるとのことですが、スターバックス公式アカウントも投稿しています。
これも通常の投稿よりも多くのいいね!を獲得しています。インスタグラムで見る限り、このところのスターバックス最大の話題です。アメリカでは、ストロベリーとアサイーフレーバーが定番メニューのようです。インスタグラムで生まれた話題に、スタバがすかさず乗っかって、さらに話題を広げた成功例でしょう。
日本ではどうでしょうか。たぶんリフレッシャーというのは、いろんな季節のフレーバーを期間限定で出しているドリンクの名称だと思うのですが、それなら今はクールライムだけですね。
昨年あたりから、日本で広がる「萌え断」って何?
たぶん#萌え断以前に、#断面というハッシュタグがあって、パンが中心だったと思うんです。パンの外側も美味しそうですが、中に何が入っているのかも見せたい。それでお店や自分でパンを焼いている人たちが、断面を見せた写真を投稿しはじめたのでしょう。
それがこの春先あたりから、サンドイッチ中心になり、ずばっと切ったグラフィカルな見せ方のものが席巻してきました。
これも従来のシズル感重視の写真とは、ちょっと違いますよね。食材そのものがカラフルで自然な感じで。実際に自分でパン作りから始めている人やお店の投稿も多かったのですが、「#萌え断」っぽい分厚いサンドイッチを出すお店もだんだん増えてきました。
どちらが先かというよりも、自然発生的なムーブメントで、相乗効果で広がったのだと思います。
#萌え断ものの写真を見ているうちに、だんだんと食べてみたくなって、私もテイクアウトで買ってきて、撮ってみました。Facebookなどにも投稿してみましたが、インスタはインスタらしく。でも違えるにはどうしようと考えて撮ってみました。
いわゆる飯テロな見せ方だと、インスタグラムだとほとんどハッシュタグが使われず、届きにくいと思います。
インスタグラムから食のムーブメントは、これからも確実に出てきそうですよ。
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