2013年2月25日月曜日

いま必要なのは、Googleファミリー対策

イメージ:Googleアプリ for iPhone
前に書いたリアルの、Googleファミリー対策でGoogle+ローカルに登録していると、どうして上位に行くのか。もちろんまとめて、Google+ローカルものを上位に上げているからなんですが、たぶんGoogleの意図は、信用度。Googleに電話をかけて、本人確認が出来ているからだという理由だと思うんです。
いろいろチェックしていると、スポーツや武道の習い事で、体育館とかスポーツセンター、武道館など、公共の施設で教室をやられているところもあります。そういう教室が、公共の体育館でも登録できているようです。電話番号はケータイ。これも本人確認が出来ているから、他よりもはるかに信用度が高いということでしょう。



企業の場合、うちは有名だから、そんなことをする必要はない。そうお考えになるところも多いかと思います。いやいや、Google様の基準で、ですから(笑) 世間一般での認知度まで、Googleは聞き取り調査してくれません。
当社も何も登録していませんし、B to Bで狭く、深く取引をしているところはそんなに関係はないかと思います。でも、検索で上位に上げるということが目的なら登録しておいた方がいい。たぶん、信用の大きな土台になる要素なんでしょう。



ちなみにこのブログ、Bloggerには「今後のBloggerとGoogle+の統合に伴い〜」ということが書いてあります。まだ過渡的ということですが、やってみました。今だとプロフィールをGoogle+と共通にすると、Google+ストリームにブログの投稿を共有できます。



そんなの特に両者を関連づけなくても、共有することなど簡単にできるのですが、Author Rankが導入されるのではという記事が、ちらほら出始めています。考え方として、コンテンツの制作者が誰か。その人個人の、ソーシャル上(Google+内)の評判はどうなのかということが検索順位に影響する。と考えていいのではないでしょうか。

対企業/組織はPublisher、Google+ページです。Google+ページの場合は、つまり企業や団体のページのプロフィール→基本情報→連絡先情報、電話やメールなどいくつか選択できますが、メールを選択した場合はメールでリンク先が送られてきて、サインインするプロセスがあります。
余談ですが、効果的なGoogle+ページの設定を請け負うのは、けっこう大変です。FacebookやTwitterなら簡単ですけど。SNSのベースになる信用の作り方、確認の仕方が違うといえるでしょう。




Youtubeのアカウントも、たぶん今年に入ってからだと思うのですが、企業/団体で持っているアカウントは、個人に関連づけるように促しています。
目的が何かと考えれば、それはもう少なくともGoogleファミリー内での個人の信用度をベースに、信用できる人が制作しているから、運営しているからランクを上げよう。あるいは下げようとしているのではないでしょうか。


まるでクレジットカードやローンの状況に応じた、金融機関の与信のようですね。
資産や、年齢や勤続年数などの属性の他では、借りてコツコツ返していくことしか、与信枠を上げることは出来ないでしょう。たぶん、ほとんど、そういうコツコツしか方法はない(笑)
だけど個人に紐づけて、個人の評判をベースにすることで、検索の有用度が一気に上がることは間違いない気がします。


SEOが制作上のテクニックや買える被リンクなど、ユーザーからは意味のないことを基準にしたイタチごっこだったとすれば、これからの変化は根本的なところに立ち戻る必要がありそうです。


ウェブサイトへの流入ということでも、Google+、Google+ローカル、Youtube、そしてBloggerも含めて、多様なチャネルから入って来てもらうことは、とても効果的ですし、そしてそのことがGoogle検索内での順位を上げることにも役立つなら、もしかすると金融機関の与信ほどのブラックボックスではないかもしれません。


2013年2月14日木曜日

いいなと思った動画 Vol.1

広告的なものですけど、これはいいじゃない、見て欲しいなと思った動画をご紹介します。


Dove's Real Beauty Campaigner

自分のことを美しいと思っている女性は4%しかいない。だから、美しいですねと言ってあげようというユニリーバDoveのキャンペーン。10歳の可愛らしいHalくんが言うから、自然に喜んでくれるんですよね(笑)
でも微笑ましくて、ほのぼのしてて、リーバの高感度があがります。
撮影場所はイギリスのBrighton。ファットボーイスリムが4万人集めた「BIG BEACH BOOTIQUE」をやったところですね。




LANVIN SUMMER / ETE 2013 AD CAMPAIGN VIDEO

ランバン2013年春夏のPV。このエレガントな服で気取りまくりの映像に、クリエイティブ・ディレクター自身がSkypeで登場するという構成。Skypeというモチーフはともかく、カッコイイインテリアみたいな印象で終わらせないためのく封でしょうか。コントラストが面白いです。オネエしゃべりでやってくれれば、まずバイラルに乗ること、間違いなしだったのに(笑)


というのもランバン。前々年の秋冬でも、少し風変わりな動画を作ってるんです。


Lanvin Fall Winter 2011-2012 Ad Campaign

このセレブっぽいファッションで、奇妙なへなちょこダンス。曲がまた、スペイン語の卑猥なラップで知られるピットブルのI know you want me  "Calle Ocho"。やっぱりコントラストが、絶妙です。そしてここでも、クリエイティブ・ディレクターが最後に登場(笑) 登場の仕方をテーマにしているのかもしれませんね。



FLOWERWORKS MSGM. LA FW 2012-13 SECONDO LUCA FINOTTI


ミラノのカジュアルブランドMSGMのPV。不思議な感覚。3Dの手法と合成?
クラクラしてきます。




サブウェイ「オーダーメイド彼氏 第2話」


ガラッとトーンを変えて、サブウェイのオーダーメイド彼氏シリーズから。
私これば大好きなんですけど、どうもバイラルに乗っていかないみたいです。もう少し、素書ければいいのに。



Pantone Skintone Guide

パントーンが作った新しいカラーガイド、「PANTONE SkinTone™ Guide」。実際に、何千もの人々の肌色を科学的に測定することで完成した国際標準のカラーなんだそうです。
カラーガイド自体どんどん使わなくなってるし、SkinToneの需要はあんまりないかも。でも、Pantoneの企業広告でもありますよね。



今回は、このへんで終了しておきます。



2013年2月12日火曜日

らくらくフォン化して、いいんじゃない

先日このブログで、「メディアをめぐる雑感」というのを書いた。そしたら、それを読んだ当社の女子というよりギャルが「私、これ買いましたよ(笑)」と言う。Tarzan特別編集の「30日でキレイをつくる」のことだ。
あ、そうなの。じゃあ、見せてよと言って持って来てもらった。読んでみると、これが想像通りで。1日1個簡単エクササイズということで、写真がデカデカと出てる。確かに簡単な運動だ。




でも、これぐらい簡単じゃなきゃ、伝わらないし、運動自体が難し過ぎて、いやになっちゃうかもしれないしなぁ。
実はこういう構成って、シルバー向けの健康雑誌と同じだ。電車の中で見かけたんですけど、もう本当に1ページにデカデカと2カット。見開きでひとつのエクササイズを見せているところなんて、まるっきり同じ考え方。
たぶんTazanは、長年ジムへ行ってる人でも知らないような運動を掲載してるし、サプリメントなんてトレーナーでもそうそう知らないんじゃない。そういうマニアックな情報を満載して、おしゃれな写真とデザインで構成してた。たぶん広告収入を得るには、その方が良かった。だけど実売、実需ということになると、もっと簡単で絞り込んだ目的じゃなきゃダメだってことかもしれません。
シルバー層は、いろいろ衰えてる。それを、それなりにカバーするための運動と、運動習慣のない若年層に向けての方法論って、同じなのかもしれません。



以前から言ってるんですけど、企業のウェブサイト、特にECサイトはどんどん難しくなっている。もちろんネット上でのヘビーユーザーはギーク的な人たちが多かったでしょうけど、今やそんな特定の能力を持った人たちだけを相手にしてたら、ビジネスが成り立たない。
だかららくらくフォン的な発想でウェブサイトを作りましょうと提案するんですけど、いつの間にか要件が増えて来て、らくらくフォンからは遠くなる。



今、らくらくスマートフォンが出ていて、大きな特徴は何かというとGoogleのアカウントを使えないということ。よく知られていることだけどGoogle Playからアプリをダウンロード出来ないということ。私はドコモショップで、Androidスマホを購入している人が「Googleのアカウント」を聞かれて、Gmailは使っているけれども詳しいことはわからないと答えてるところに遭遇した。やっぱりなぁ、そんなもんだよと思った。たぶん、そんなぐらいの人が多いんだろうけど、それぐらいだとAndroidを使うのは危険なんじゃないでしょうか。危険じゃなくても使いこなすのは難しいでしょう。ガラケーのままの方がいいんじゃない。と思うんですけど。




進んだものが、多くの人に便利なものとは限らない。デジタルネイティブだって、ふるまいはデジタルでも、注意深さとか、必要なスキルがあるかどうかは、また別ですから。
らくらくスマートフォン的に機能を制限したり、優先順位を明確にした方が使ってもらいやすいものって、多そうですよ。

2013年2月7日木曜日

Copy,Transform,Combine?

スティーヴ・ジョブスが、「Androidは、我々のアイデアを盗んだ」「核戦争を仕掛けてでも破壊してやる」と言ったのは有名な話。
でも1996年ジョブスは、「よい芸術家は模写し偉大な芸術家は盗む」というピカソの言葉を引用しながら、「確かに私たちは、臆することなく偉大なアイデアを盗んできました」と語っていた。そのことを「“偉大な芸術家は盗むが、私からは盗むな”ということですね」と皮肉ってる人がいる。
『Everything is a Remix』という動画シリーズの製作者、カービー・ファーガソンだ。彼がTEDで講演している様子が、こちらのサイトで日本語訳で見ることができます。
"everything is a remix."


TED ウェブサイト画像



まあ難しいことはともかく、こちらの動画がいちばん理解しやすいかもしれません。
『Everything is a Remix』シリーズで、Kill Billを取り上げています。ブルース・リーものや黒澤映画は当然ですが、ホラー・スプラッタものも出てきますのでご注意ください。



ブルース・リーの『死亡遊戯』を知っている人なら誰でもピンとくるし、タランティーノの、ブルース・リーへのリスペクトとかオマージュだと解釈しますよね。そういう比較が多いと思いますが、これは単に映像的なアイデアをパクった? というところもあります。
反対にいくらなんでもこのシーンは、どうしたってこういうアングルになるよね。わざわざ意図的に引用したりしなくたって、お約束とか定番とか、わざわざRemixだと取り上げる必要もないだろうよというところもあります。


カービー・ファーガソン氏は、「オリジナルなものは一つもない」と言います。すべてはRemixで、コピー、変形、つなぎあわせてるんだと。
そうなのかなぁ、著作権や特許などの法的な解釈は別にして、意図的なRemixではない創造ってないんでしょうか。

少なくとも、私は意図的にパクったことはありません(笑) 撮影を「こういうトーンにしよう」というようなことは、日常的にあります。
逆にパクられたことなら、いくらでもあります。大きなところでは映画にまでなったネタもありますし、文化庁で表彰されてるものまであります。前者は完全に証拠が残っているはずですが、後者はしゃべっただけですので証明のしようがありません。個人的に聞いていただければ、いくらでもしゃべります(笑) 
会社では「なんで企画書で出さないんだ」と怒られました。だって予算がかかり過ぎるし、実現するとは思ってなかったんです。それにうちでやったからといって、賞がとれる内容になったかどうか(笑) 



アイデアを考える時に、脳の中でなにが行なわれているかといえば、そりゃあ間違いなくRemixがあるんでしょう。ただ無限にあるサンプリングネタの中からどの素材を持ってきてRemixするかは、順列組み合わせではないでしょう。
『Everything is a Remix』シリーズで語られていることは面白いと思いますが、タランティーノが映画オタクで、しかも日本映画オタクじゃなかったら、Kill Billは出来ていないでしょう。さらにタランティーノはグロ好きだから、こんな映画になったんでしょうね。

『Everything is a Remix』はそんな趣旨ではありませんが、Remixがクリエイティブの方法だと強調すると、まるで「先行企業をベンチマークして、徹底してパクれば、同等の事業は出来上がる」みたいな単純な算数のように思われてしまうのではないかという懸念があります。



私はかつて奥村靫正さんに日本画の方法論をお聞きした時に、衝撃を受けました。ここの真ん中あたりの昔の日本画家は、家が火事になると失業すると言われていた。」というくだりです。
この方法論は、私にはとてもしっくりきます。最終的には画力がないと、日本画は描けないということですね。
奥村靫正さんをインタビューしてきた

松岡正剛さんは、「知の編集工学」という本などで、物語には原型と呼ばれるパターンがあり、多くの物語が同じ原型を出発点とする変形になっているとおっしゃっています。たとえば、世界中にシンデレラ物語の変形が100以上もあるというジョージ・ルーカスは英雄伝説の基本構造を『スター・ウォーズ』に、そっくり適用して大成功を収めたとおっしゃっている。
松岡正剛の千夜千冊千の顔をもつ英雄



あれ? ってことは、意図的にパクってもクリエイティブ?
最終的な“画力”も必要だし、たぶんどれだけ好きかオタクか、入れ込めるか、みたいなことも関係ありそうですね。ビミョーだ(笑)




2013年2月5日火曜日

リアルの、Googleファミリー対策

Googleで検索していると、不思議なことがあります。SEO業界ではパンダアップデート、ペンギンアップデートによって影響を受けるサイトは少ないとか、ログインせずに検索していれば、その人にカスタマイズされた検索結果にはならないとか。
本当なのかどうなのか、首を傾げることだってあります。



Googleファミリーという言い方があるのかどうか知らないのですが、GoogleはGoogle+、Gmail、Youtube、アンドロイドなどの統合を進めました。その統合の仕方も、日々変化しているようです。アンドロイドのスマートフォンを持つと、Googleのアカウントが必要。それはイコール、Gmailを使いGoogle+のプロフィールも作成されること。このbloggerでも、Google+と共有しようと勧めてきます。こういう統合や連動が検索に影響ないのでしょうか。



以前からですが、Youtubeの動画が、ウェブサイト間でしのぎを削るランキング競争よりも、比較的楽にランクを上げやすい傾向があるとは感じていました。もっとも1ページ目に入って来ることは、まれだと思いますが。それでもYoutubeはまとまって、表示されるようです。競合のA社もB社もC社も。
そして、このまとまった表示の中の順位では、動画自体の再生回数やプラス評価数などとの関係が見出せないのです。再生回数を例えばA社は50回、B社は500回でも、A社の方が上位に表示されている。これはなぜだろうと思って調べても、あまり違いが見出せない。再生回数以外の唯一の違いは、A社は毎週1本の動画を公開していている。B社は2カ月に一度というところぐらいなんです。



そして、そんなことよりもはるかに注目したいのが、Google+ローカルに登録しているところが、まとまって4位ぐらいに表示されています。様々なキーワードでやってみても、4位のようです。
下の画像では、「渋谷 雑貨」で検索した場合。渋谷ロフト、文化屋雑貨店、MoMAデザインストアなどが、ずらっと並びます。右側のマップでは、マーカーがついていますので、Googleローカルで登録されていることがわかります(もっともGoogleが写真撮影からローカルの登録までを有料でやっている場合もあるし、マーカーだけをたぶん無料でやっている有名スポットもあるようですが)。


店名にオンマウスで、右上のマップが、お店の写真や情報になります。この詳しい写真や情報はどこから、引っぱってきているんでしょうか。それは、Google+なんです。正確にはGoogleローカルだと思うのですが、まるでGoogle+ページのように表示されます。
検索結果のところで「Googleのクチコミ」をクリックしても、Google+ページにリンクしています。これ、「渋谷 雑貨」なんていう大型店が出てくるワードで検索したからでしょうか。


じゃあ「渋谷 小児科」でやってみましょう。するとやはり、四番目にまとめて出てきます。


しかも医院名、urlの下は、ほとんどの場合、Google+ページ。クリックして飛んでみると、医院が作ったGoogle+ページではなく、やはりGoogleローカルに登録しただけのように思えます。
いずれにせよ、検索結果でここまで優遇されているということですよね。もちろん、Google Maps上ではマーカーが立ち、情報ウィンドウが立ち上がるだけではなく、左側にリンクなどの情報として表示されるわけですから、めちゃめちゃ有利です。対応するのとしないのとでは、オソロシイほどの違いかも。

お客さまに来店してもらって初めて成り立つようなビジネスであるなら、Googleファミリーの活用を見直すべきなのは間違いないでしょう。


それからGoogle+ページとGoogleローカルは同じようなインターフェイスになっていますが、別物。もしかするとローカルは、+ページの一部だというGoogleのスタンスなのかもしれませんが、手続きが違います。
意図して作ったGoogle+ページと、意図しなくても作られてしまったGoogleローカルは別物です。登録等何もしていないのに、Google+ローカルが作成されていたとしたら、ページ右下の[このページを管理]をクリックして、管理するようにしましょう。



と、断定的に書いてきましたけど、検索しても似たようなことを書いている人は、なかなか見つかりません。大丈夫でしょうか(笑)
間違ってたら、ご指摘ください。
それとGoogleは頻繁に、いろんなところを変えていますので、あくまで現在の段階でのことですから。