知り合いの女性から「友だちの披露宴でフラッシュモブをやることになってて、それで私も踊るから、毎晩練習してるけど大変」という話を聞きました。
それは、大変。なんでも言い出したのが新婦で、最後に本人も登場して踊るんだそうです(笑)
そう、フラッシュモブで踊る、披露宴でのサプライズが増えているみたいです。
◎披露宴サプライズは、One Direction 『What makes you beautiful』が定番?
こちらは下のリンクから、YouTubeに飛んでご覧ください。
これは新郎側からのウェディングソングということでしょうね。
突然こんなことが始まったら、驚きますよね。
披露宴でフラッシュモブの企画運営を請け負う会社も増えていて、リンクの動画もそういう会社が公開したものです。
だけど、著作権は大丈夫なんでしょうか。YouTubeにはけっこうあがっていますが、心配になります。実はブログに上の動画、One Direction の「What makes you beautiful」を使った披露宴の動画を貼付けて再生しようとすると、再生できないようになっています。YouTube上なら、見ることができる。そういうところで、回避しているんでしょうね。
ああ、メンドクサイ(笑)
◎『アナと雪の女王』から「とびら開けて」の口パクが流行中!
『アナと雪の女王』といえば映画は大ヒット、挿入歌では「Let It Go」が大ヒット中ですが、なぜだかYouTubeには、世界中から口パクの「とびら開けて」が続々と公開されています。
カップルや仲のいい夫婦ばかりで、少しムッとしますけれども(笑)
それにしてもディズニーは、いったいどうしたんでしょう。『アナと雪の女王』以前は、そんなにオープンにしていた印象がないのですが。
東京ディズニーランドは、地元の商店などの「ディズニーランドのお帰りは、○○へ」という看板やのぼりなども認めず、テキ屋の「ミツキーまんじゅう」さえ排除しました。
日本へ初めて、商標権や著作権、そしてイメージの徹底したマネジメントを持ち込んだ企業だと思います。
『アナと雪の女王』は、音楽に関してはかなりのオープン戦略。『アナと雪の女王』は、映画だけじゃなく、シンデレラ城のプロジェクションマッピングにまで登場するとか。周辺のコンテンツも含めて、これだけ大ヒットしている重要な要因のひとつでしょう。
◎ファレル・ウィリアムス 『happy』ダンスカバーは、日本でも流行の兆し
ヨーロッパから中東からアジアから、世界中から信じられないほどの本数のダンスカバー動画が公開されています。日本では10本、20本程度だったのですが、このところ急に増えてきたようです。これからも続々と登場するかもしれません。
最近海外では、学校がプロモーションのために作っていたりします。
貧困家庭の子供たちを救うための学校のようです。楽しげで力強い。
ただ踊りたいから踊ってみましたという作品がほとんどだったところから、観光目的やこんな風に学校のPRまで、多様化しています。
こちらは、日本もの。Happy from Harajukuです。
著名な方々が、大勢出ています。
そして最近出たのが、なんと阿波踊りバージョン。
5月14日の公開になっています。タイトルがTokushima Japanですし、出てくるメッセージからして海外向け。観光に来てくださいねということなんでしょうね。
うかつなことにアカウントを確認していなかったので、今となっては確認のしようがありませんが。Tokushima Japanは、完全に「訪日観光の三つの価値イメージ映像」と同じで、それより長い素材を使っていました。Visit Japanにそんなに長い阿波踊りの映像は出てこないのですが…
Happy from Harajukuの制作会社のFacebookには、こんな投稿が出ていました。
何日かで解除されたようですが、著作権侵害ということはレコード会社かどこかの権利者が、YouTubeに抗議したのでしょうか。
ちなみにYouTubeでは[著作権センター]というページがあり、著作権侵害などの申し立て等がフォームから簡単に行なえるようになっています。
虚偽の通報をした場合、法的な問題だけではなく、アカウントが停止されるそうです。Googleのアカウントですから、停止されるとかなりのダメージです。
『Happy』のレコード会社は、ソニー。YouTube(というよりGoogleでしょう)はソニーミュージック、ワーナーミュージック、ユニバーサルミュージックの3大メジャーレコード会社とは、ライセンス契約を結んでいて、YouTubeクリエーターがある楽曲のカバーをアップロードした場合、そこに広告を出せるとか、いろいろ権利者がマネタイズでき、クリエーターも潤う仕組みのようです。
ただ詳しいアナウンスはないようですし、3大メジャーの曲であればなんでも大丈夫かというとそんなことはないみたいです。
たとえば『Happy』の公式MVはYouTube上では見ることが出来ますが、ブログ会社やウェブマガジン等によって貼付けても再生できるものと、再生できないものを区別しているようです。BloggerはGoogleなので当然可能。
だと思ったらダメでした(笑) 実はOne Directionも、SMEソニーなんです。
どこのブログが良くて、どこのブログがダメなのか。そんなことどこにも書いてないですし、曲によっては、YouTube上でも「お住まいの国では再生が許可されていません」なんてメッセージが出ることもありますし、詳しいことはまったく不明です。
YouTubeがソニーなどとコンテンツ契約を結んだのは、Googleに買収される以前、2006年のことです。それ以降、私の知る限り、詳しい情報は出ていません。
◎ファレルは、カバーされることで大ヒットメーカーになった
たぶんファレルが世界的に知られるようになったのは、ダフトパンクの『Get Lucky ft. Pharrell Williams』。この『Get Lucky』が、ありとあらゆるジャンルのミュージシャンや一般からカバーされ、YouTubeで公開されていました。
私もこんな記事を書きました。
ダフトパンクの新譜を買うまでと、ソーシャルメディアの関係
カバーで最も知られたもののひとつが、これでしょう。なぜかロシアの警察が歌っています(笑) テレビに出演したものやスタジアムで歌っているものまであります。
サックスものも、いくつかあります。
歌なしなので、ファレルの知名度に貢献したかどうかは不明です。
だけど『Get Lucky』を有名にしたのは間違いないし、テクノ・エレクトロニカやファンクに興味のない人、普段情報さえ届かない人たちにまで広く知らしめる効果があったのは、間違いないと思います。
著作権でガチガチに縛るより、こうやっていろんな意味でのカバーが広がることでレコード会社もアーティストも潤う時代になっているのかもしれません。それに、カバーした映像をアップロードする人たちも大きなメリットがあるのは、間違いないでしょうね。
削除依頼を出すよりも、使ってもらえるネタ・素材を提供するというスタンスが良さそうです。
クリエイティブ・コモンズも知的所有権法や著作権法が障害になるような、法的問題を回避することが基本的な目的になっていますが、今回取り上げたようなダイナミズムはなさそうです。
今回取り上げているのは、面白がってカバーされることが原動力。ですよね、きっと。
逆に、無条件に使わせない、あるいは隠すということをすると逆効果かもです。
視点がちがいますけど、過去にこんな記事を書いています。
「OPEN」とストライサンド効果
あたらしく、こんな記事も書きました。
YouTube周辺の著作権をめぐる、やっかいで危険な徴候 2014年11月11日
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