それでは画像はどうでしょうか。
◎Googleマップのストリートビューで、ぼかしているもの、いないもの
Googleは、Googleマップの[プライバシーとセキュリティ]で、「ストリートビューは一般的に立ち入れる場所で撮影しています」「顔やナンバープレートはぼかし処理されます」と書いています。
さらに、問題がある場合は、特定の画像の追加ぼかし処理を依頼する/公開に適さない画像を報告することができますと書いてあります。
ストリートビューカーで撮影された画像は、たぶん自動でつながれ、顔やナンバープレートも機械的に検出され、ぼかしがかけられているのでしょう。
そのアルゴリズムは、どうなっているのでしょうね。今のところ、それほど精度が高くないようですが、基準がわからなくて、なかなか面白いです。
渋谷駅前から、公園通りをストリートビューで上がってみました。
(いずれも昨年6月の撮影になっています。以下はすべて画面のスクリーンショットです。@Google Map)
ハチ公前スクランブル交差点
その上にソフトバンクの香川選手は、ぼかしがかかっています。
それにしても原寸では、巨大な顔。プライバシーの問題はないですよね。肖像権とかCM契約上の期限などへの配慮なんでしょうか。
それからもうひとつ。109MENSのビジョンに「問題」と書かれています。なんでしょう(笑)
ZARAのビルボード
KFC/カーネルサンダースのロゴ
韓国のバンドFTISLANDのビルボードカー
EXILEのビルボードカー
消されている人といない人の差が、わからないですよね。サングラスしているから、本人特定されない、プライバシーの配慮をする必要がないとか(笑) ふたりは完全に見えちゃってますし。ユナイテッドアローズ BEAUTY & YOUTHのイラスト
これは処理されてないんですよね。カーネルサンダースとの差が不明です。
スターバックスコーヒーのロゴ
◎Google + で共有するときにも、画像をチェックしている
この「YouTubeと音楽プロモーションのトレンドと著作権」を、Google + で共有するときのこと。
こちらの画像なら、Google +にそのまま表示できました。
でも、この画像だと引用されません。
差はなんでしょうか。どちらもYouTube動画からのスクリーンショットです。
差は、YouTubeの再生ボタンが入っているかどうかでした。スクリーンショットを撮って使うこと自体、著作権上は微妙だと思いますが、引用元をはっきりさせていれば、メジャーなウェブマガジン等でも行なわれています。
Googleのロゴでやってみましょう。
この段階でいったん公開して、Google +に共有しようとすると、使った画像を選べるようになっていて、ページの上から画像を送りながら選択するのですが、一番最後がこちら。YouTubeの再生ボタンが入っているもの、そしてGoogleのロゴは弾かれてしまいます。
大したことじゃないですが、Google関連の画像をちゃんと識別しているのですね。関連の画像に関しては、かなりの精度かもしれません。
どなたかOGPタグを使って、ウェブページでやってみていただけると、発見があるかもしれません。
[Google使用許諾]というページがあり、そこにはこう書かれています。
Google では、Google ブランドの評判を守ることに力を注いでおり、Google の「ブランド」(商標、ロゴ、ウェブページ、スクリーンショット、および識別力を有するその他の要素を含む法律用語)がどのように使用されるかに多大な注意を払っています。いずれのブランドも改変、編集、または虚偽表示することは一切認められません。
またページ内の[Google のロゴまたはスクリーンショット]という項目があるのですが、ロゴに関してはホリデーロゴのことしか書いてありません。
さらに[その他のブランド]というタブがあり、YouTubeを調べようとクリックすると、ページが存在しません(笑)
使っていて不都合があるわけではありませんが、すでに大量の画像の中に含まれるものを検出する能力を持っているのだなというところが、今回の記事のポイントです。
これから検索に影響が出てくる可能性だって、なくはないかもです。
◎エリック・シュミット会長初の著書『第五の権力』には、こう書いてある
初の著書といっても共著ですし、書いてあることはGoogleが予測している未来について。しかも、つながりっぱなしの世界のリスクについての警告的にも受け取れる内容。
「アイデンティティ、報道、プライバシーの未来」という章の「“グーグルグラス”で安心を身につける!?」という節には、こんな恐ろしいことが書かれています。
宗教警察やおとり捜査官が公共の場を見回るような国では、周りの状況をすばやく察知し、正確に判断できるかが、市民に取っての死活問題になる。そこでウェアラブル技術の開発者は、目立たない腕時計を設計し、政府の工作員を発見した人が、周囲の人に警告のパルスを送れるようにする。
グーグルグラスは市民より、監視する国家の方が大量に買えるんだから、両者に買わせるつもりなのかもしれません(笑)
顔認証技術と、そこからの検索技術は、すでに実用化寸前の精度だと言いたいのでしょう。現実には、すでにシカゴでは顔認証分析を使って列車強盗が逮捕され、裁判を受けているといいいますし。
顔認証分析、はじめて列車強盗を逮捕する
もしそうだとすれば、ストリートビューはますます不思議で、なかなか笑えます。
サブタイトルは「Googleには見えている未来」ということですが、こういうことが見えているなら、もう少しリスクを減らす方向に技術を使えないものかと思ってしまいます。
大方の未来学者にとっても、そんなに異論のない内容でしょうね。
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