2013年10月15日火曜日

SNSで使える生写真の撮り方

SNSで認められる写真力って、どんなの? の続きです。読まれていない方は、ぜひそちらから。
ここに書いている生写真の撮り方や考え方は、あくまで企業アカウント向け。個人が楽しみで投稿するのは、好きに撮って、好きに使えばぜんぜん構わないと思います。

そこでも書いていますが、仮にプロが撮っていたとしても、ほぼセッティングしていないなら生写真ということに、勝手にしました。
生写真を多用しているのはどこだと考えたらFBを探さなくたって、Google +にはいっぱいありました。AKBもですし、最近はCanCamや新世代モデルというのが大量に流れてきます。かなり人気なので、私の仮説は当たっている? ただ#cancamは生過ぎるというか、完全に素人写真のようで、ファン以外にはきびしいかも。やはりプロのも混ぜていただかないと(笑) 




それでは私がSNSの仕事でやっている生写真の撮り方です。

自然光をライティングとして使う。と割り切る。

私の場合は、これに尽きます。
時間ない中で写真を撮っていくのだから、さまざまなセッティングをしない。人工的なライティングをしないのですから、自然光でキレイに撮ることを考えるしかありません。
自然光=あるがままでは決してありませんけど、生写真の基本は自然光だと思います。
カメラはiPhone5で、ちゃちゃっと撮っています。もちろん、三脚も使いませんし。一眼レフでいろいろレンズを変えたりフィルターをつけたり、あるいはアプリやフォトショップで後加工したり、そんなこともしません。




◎自然光でキレイに撮れる場所・時間・角度を探す


- 食べものを、おいしそうに撮る方法

現実に探しているかというと、瞬間で判断しているだけなんです。事前に決めているのは窓のある方向と時間帯だけ。モノを撮るなら基本は逆光だと思っているので、東向きなら午前中です。屋外なら太陽の方向に合わせて、自分が動けばいい。
この記事用に、店を探して撮ってみました。ビルの二階で、窓が南と北にあるカフェです。会社の女子にデザートを注文してもらいました。
最初に撮ったのが、この写真。

画像:ティラミスの写真 引き

影はほぼ真下方向になっているので、逆光です。曇りだったのと、ビルの谷間にあるビルなので、メインは北西から入っていますが、けっこう光が柔らかく回っています。ホワイトクリームにかかっているベリーソースと皿に敷かれているチョコレートソースにハイライトが入って、シズル感が出るようにしました。動きを出すためにフォークでティラミスをちょっと崩してもらいましたが、でもなんか説明的で、すました感じです。

なので、もう少し寄って、下からのアングルにしました。

画像:ティラミスの写真 アップ

もう少しシズル感が強く出て、店の奥まで見えるようになったので、いいかもしれませんが、でも説明してる感じがまだ強いです。
じゃあ、もっと寄りましょう。

画像:ティラミスの写真 シズル強調



動きを出すために、斜めにしました。これだけ寄ると、なぜか画面が明るくなって、シックさがなくなりました。つまり高級感も弱くなった。
そして主役であるはずのティラミスのピントが外れています。刺さっているホワイトチョコをコーティングしたクランチも見えず、お店の雰囲気、空気感もなくなりました。

それでも私がこのお店のSNSに使う写真としてなら、これを選びます。ベリーとチョコソースのシズル感がかなり強く出ました。食べたい!と思ってもらうことが目的なので、一瞬で伝わるシズル感が一番です。しみじみ伝わる良さというのもありますけど、企業のアカウントでは、それはかなり高級な商品じゃないと。

説明的ではないですが、このお店のティラミスの感じも伝わります。
SNSなんですから、お店の雰囲気を見せるのは別の投稿でやればいいことです。
それにどんなに大きな画像サイズの写真をアップしたところで、スマホで見る人にとっては、そのサイズでしかありませんから。

このシズル感は、反射光によるものです。今度は、透過光の場合です。
アイスコーヒーを撮ってみました。

画像:アイスコーヒー シズル
窓の外が飛んでしまっていますし、黒いストローが窓枠と色も角度も近く、なんだかよくわかりません。でも生写真だから、そんなのいいんです。氷の透明感とグラスについてる汗が、冷たそうなシズル感を出しています。今度は奥行きも出て、お店の雰囲気もなんとなく伝わります。
良くいえば、レトロっぽいナチュラル系のカフェです。キレイ系ではないカフェです(笑)



- 光りものの雰囲気ある撮り方

会社の窓際でさし込む太陽光を使って撮ってもいいと思いますが、でもそれだと背景になるバック紙などを用意する必要がありますし、角度的にかなり制限されます。それなら、いっそのこと外へ出た方が早い。

歩道の植え込みのところで、ボールペンを撮ってみました。

画像:ボールペン撮影



これも金属のところにハイライトが入るように反射させて、質感を出します。頭の透明なところがレンズのようになって、その下に光を集めています。影の方向の見ていただければ、これがほとんど逆光に近いということがわかるでしょう。
どういう場所を選んだかというと、木漏れ日が落ちてきて、光が単調ではないところ。右上がかなり白くなっていますが、そこにはほぼダイレクトに自然光が届いているんです。そういう自然の光のムラが、雰囲気を作ってくれています。

このモンブランは、何年も前にいただいたものなので、けっこう傷がついています(笑) さすがに本当に仕事で使うなら、金属もの専用の磨き粉を使わないとダメですが、とりあえず意図は伝わりましたでしょうか。
この写真は、iPhoneの任意の場所にピントと明るさを固定する機能を使っています。ピントが浅く、背景がボケているのも雰囲気を作ってくれていますね。


自然に見える色合いだけじゃダメだ。商品によっては、もっと過激に見せることが必要だという場合もあるでしょう。これもアプリやフォトショップで後加工するのではなく、やれる方法があります。
この写真、ひとりで撮りました。自分の右手でボールペンを持ち、左手の中指と親指でiPhoneをはさみ、人差し指でシャッターボタンを押しました。でもこの光、どうやっていると思いますか? 

画像:ボールペン撮影 反射光

太陽を背に立ちました。だから手には影ができています。そして左側にはコーラの自販機があり、赤い専用のゴミ箱があります。
そこに太陽光が反射して、赤い色の光を放っています。肉眼だと目がかってに補正して、そんなに赤を感じることはありませんが、カメラだと、この通りです。
全体に色調補正で赤を被せるのとはかなり違って、不思議な感じが出ていると思います。





◎ライブ感を出すには、胸で撮る。


・屋外で、お店などの雰囲気を見せる撮り方

このブログ用に撮ったものではありませんが、個人的にGoogle + などに投稿した写真を見てください。ASOKOという雑貨店が原宿にオープンした日の、夕方近くの様子です。

画像:ASOKO オープン
近くに行っていたので、どんな様子なのだろうと前を通ってみました。明治通りなので、それなりに人も歩いています。
そんな時は、iPhoneを胸に付けるようにして、胸を対象に向けながら撮ります。カバンも持っているので、水平になりにくいですし、ぶれやすい。でも私は、その自然な感じがいいと思っています。
画面を見ていると、歩いてくる人がどうなっているか見ることができません。胸で構えて、周囲の人の流れを見ながら、ここだというところでシャッターを押します。
写真の中に人が入っていることで、注目されている感じが伝わりませんか。不動産会社の物件案内じゃないので、人感があった方がいいと思います。

こういう場合、気をつけなきゃいけないのは人の顔。少なくとも、顔認証できないぐらいの状態になっていないと。そういう観点からも、むしろ多少ぶれている方がいいと思います。


もう一枚。渋谷PARCOのスペイン坂広場に設置されていた、Androidのゲームアプリをダウンロード販売しているGoogle自販機。前日の出勤時に無人の状態の写真をGoogle + に投稿したので、もっと人のいる様子を撮ろうと思っていました。翌日の夕方、出かけた時に撮ったものです。

画像:渋谷PARCOのGoogle自販機

これは胸ではなく、腹で撮りました。アングルが低いでしょう(笑)
プロのカメラマンなら、しゃがんだり、あるいは道路に寝転がっても撮るでしょう。でも趣旨が違います。胸でも腹でも、もちろん目でも、どこに構えるかは三段階ぐらいにして、ざっくりとアングルを決めます。 画面を見なくても、iPhoneなら自動露出/オートフォーカスなので便利です。
あとは胸や腹を対象に、まっすぐ向けて撮るだけ。バスケットボールや野球などのキャッチする基本と似ているかも。


この写真の場合、右端のキレイなお姉さんは顔認証されませんし肖像権にも抵触しないと思うものの、大きく出来ないよう、小さめのサイズでアップするなどの配慮が必要です。iPhoneからそのままSNSに上げてしまうと、巨大なサイズになりますから。 そして写っている人がどう感じるか、どういう扱いの写真なのかがポイントです。

当然、実際の仕事でならもっと自販機のそばに寄りますし、ASOKOの場合も最も人が並んでいる開店前から陣取って、開店直後ぐらいを狙います。そういう場合、後ろから写したり、意図的にぶらして写しています。


あくまで、ライブ感のある生写真を、iPhoneでサッと撮る方法論です。胸でも腹でも、全体を見渡すことができるのでオススメです。





 ソーシャルメディアマーケティング、うまく行ってますか?



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