先週、Google+に『NO NUKES 2012』の会場でも流されたという元駐スイス大使のメッセージを投稿してた。私はユーストリームで見て、これは知らしとくべきでしょうと思って。
そしたら翌日、G-mailに来てるメッセージを見て驚いた。+1してくれたのが14人で、共有されたのも14回。直接的な拡散としては大したことはないけれども、そもそも私をサークルに入れてくれているのは50人程度で、しかも半数以上が現実のつながりだ。そんな中で、+1や共有してくれたのは、ほとんどが知らない人。活性化していなさそうなGoogle+で、こんなことが起こるなんて(笑)
原発問題という、関心度の高いテーマだからなんだろうか。そりゃあ、もちろんそれが一番。しかしGoogle+内で検索して、わざわざ私の投稿を読んで、共有してくれたりしてる。共有された内容は、さらにまた共有されてたりするので、最終的にはどれぐらいの人の目に止まったのか、想像もつかない。
Twitterでは何十人からリツイートされたこともあるけど、あれは面白画像だったし、タイムラインで流れてるから、実質的にそれほど拡散していない気がする。
Google+の投稿
『NO NUKES 2012』のユーストリームを仕切って、司会もされてた平野友康さんは、著書『ソーシャルメディアの夜明け』の中で、ラブ度が重要。テレビで何十万人が観てるといっても、ユーストリームで観ている人たちの「ラブ度」とは比較にならないという趣旨のことを書かれている。もちろん、世の中にはUstしか観ないという人もそれなりにいるから、なんとなく眺めてるだけのケースもあるだろう。それでもテレビと比較すれば、圧倒的に積極的に観ているはずだ。『NO NUKES 2012』は、私が帰宅してパソコンを立ち上げた時には、もうライブは終わってた。それなのに2万弱が視聴してた。余韻に浸ってるとか、惰性でってこともあるだろうけど、双葉町の町長が出演されたり、元駐スイス大使のメッセージが流れたりと、あまり惰性で観てることは考えにくい。それなりに共感してないと、それなりの人数は集まらなさそうだ。
バイラルを仕掛けて、売上につなげる。多くの企業にとって重要な課題になっているけれども、ECサイトをメインの販売手段としているところなどは「炎上」も、サイトへのアクセスが激増し、販売額増になるというセオリーを確立していたりする。
あるいは、いまだにFacebookでのいいね!を獲得しさえすれば、バイラルが有効に働くと考えている企業も少なくないでしょう。
もちろん、顧客層や扱っている商品によって、有効な仕掛け方は違って当然だと思う。ただだけど、そういうのはクーポンなどのフラッシュマーケティングととても似ていて、打ち続けなければ効果がなくなるものではないでしょうか。
じゃあ企業が計算して、ラブ度が高くなる仕掛けをソーシャルメディアで作ることができるんでしょうか。現実問題としては、とても難しい。たぶん、困難。
たぶんバイラルには、とんでもないネタを用意する。インフルエンサーを引きつけ、拡散してもらえる仕組みを作るということが必須だと多くのウェブマーケティングが語られていると思いますが、それってどうもレガシーマーケティングな「問屋に、小売店に押し込む」手法と大差ないように思えます。
だけど視点を変えてソーシャルメディアやウェブ、そして仕組みありきじゃなくて、自社のファンを作るためにはどうすればいいかというところから発想していけば、活路があるような気がします。
生活者に「ラブ度」を感じてもらうには、まず他社とどう違うかがないと。代替されてしまうものなら、ラブはすぐ冷めるでしょうし。誤解をおそれずに言えば、商品やサービスが似通っていても、たぶんいい。かつてはCMによるイメージの差別化が重要でしたけど、今はソーシャルメディアによる、メッセージの明確化だけで「ラブ度」はけっこう上がっているように思えます。だってほら、あの会社だって、あのアーティストだってそうじゃないですか?
立ち位置をはっきりさせることで、「ラブ度」は上がる。はっきりさせると嫌う人も出てくる。でも企業だってソーシャルな側面を持たないと、存在しないのと同じ時代になっているのかもしれません。
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