これはモデルの写真を加工して現実以上に美しく見せていると批判されたことを受けてのもので、
14歳の読者が同誌に提出した嘆願書で「雑誌に登場する『可愛い女性』はインチキ」「画像編集ソフトなどを使って、痩せて見えるよう、肌が美しく見えるように加工されている。雑誌の少女を実際に見たら全然違って見えるはず」と主張。賛同した8万4千人以上が署名したと報じています。
http://www.cnn.co.jp/showbiz/30007254.html
嘆願書では「非現実的な美を称賛する文化が助長され、摂食障害や極端なダイエット、うつなどの原因になる」という趣旨のことが書かれているそうですが、多感な少女たちに病気になるようなど影響を与えているのだとすれば、確かに問題。ただ、そうすると絵画なら、非現実的でも差障りがないのか、イラストは、コミックはどうかと、さまざまな論議を呼びそうです。
精神医学的な側面は分かりませんが、私はつい最近まで、読者は、オーディエンスは加工されていることを承知の上で楽しんでいるのではないかと思っていました。ところが地デジ、ハイビジョンになって、俳優やタレントがテレビ番組に登場して、ショックを受けたという人たちがいます。あこがれの対象にシワがある! と気づいてショックだというのはともかく、コスメの広告に出ている女優は毛穴がないと思ってたのに、という人までいます。
それがアラフォー女性だったので、こちらが驚いたのですが(笑)
う〜ん、そうなのか。うちなんかでも、さわらない写真はないし、合成前提に撮影することも少なくないよなぁ、なんて思ったりして。
だけど人の顔なんて、修正しなくたって、ライティングやアングルで全然変わって見えるじゃない。若い女の子だって、プリクラや自撮りで奇跡の一枚を追求してるでしょう。FacebookやGoogle+のプロフィール写真だって、フォトショップではないにせよ、アプリなんかで加工してる人が少なくないじゃない。
SNSが当たり前のものとなって、よく「FFの写真と出てきた商品が違いすぎる」ネタを見かけます。そりゃあ老舗の店の料理写真だって、湯気が出るようにしたり、美人や男前に見える仕掛けはしてるよね。チェーン店なら、加工や合成は当たり前でしょうと思うんですが。
こういう投稿も、批判、ってことまでじゃなくて、ウケる鉄板ネタだということなんでしょうね。
「Behind the scenes at a McDonald's photo shoot」というタイトルで、カナダのマクドナルドが、バーガーの撮影方法や加工の過程を公開動画を、Youtubeで公開しています。
よくまあ、こんなことを公開するなぁ。カナダでも実物と違うじゃんという声が多いのか、と思って見てたら、
「具材が見えるようにしておくことで、写真を見ただけで何が入っているのかが分かるという効果もあり、ましてや演出してるのはここまでですよ」、と語っているようです。広告写真制作の裏側を見せることで、逆に広告への信頼感をあげる効果を狙ってるのかもしれません。
なんか、上手なコミュニケーションですね。
裏側を見せるということでは、こんなのもあります。カナダのマクドナルドの動画に似た
「Behind the Scenes at the SS12 Advertising Campaign Photoshoot」というタイトル。
これはもう、熱心なファンへのアピールですね。裏が、裏返って表ですよ(笑)
でも裏側を見せるなら、ドキュメンタリータッチか、
裏側風に仕立てたエンターテイメントか、どちらかしかないですよね。
裏が見えちゃってるし、マニアはいるし、過敏に受け取る人もいる。
じゃあ、どういうコミュニケーションが必要なんだというと、これってお化粧と一緒でしょう。
スッピンでいくか、完ぺきに盛ったメイクでいくか。自身のアイデンティティとターゲットがどうかというのが、まず問題で。ただターゲットはスッピン好きでも、
ご両親はスッピンなんてマナーがなってないと怒ったりしてね(笑)
どうせ、万人受けはないと割り切れば、残るのはアイデンティティですよね。
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