この本では、広告はもう効かない。勝手にオススメしてくれる熱いアンバサダーを捜し出せと書いています。
スターバックスに関するブログを運営し、ツイッターでも情報発信をしている人。筋金入りのアップルファンとして、周囲にアップル製品をオススメし続ける元IBM社員。4台のレクサスを所有し、友人に自分の車を試乗させてあげたり、ディーラーを紹介したりすることで、14人の友人にレクサスを買わせてしまった人などが紹介されています。
どんなジャンルでも。いなくはないです。でも、そんなアンバサダーをどうやって見つけて、どうやって動いてもらうんでしょう。唖然とするような、簡単なことが書いてありました。
1.直接聞く
「製品やサービスを知人や友人に薦めたいと思いますか」という簡単で、しかも究極の質問をすること。解答は、推奨の強さを「薦めない」から「強く薦める」までの11段階から選ぶ仕組み。最も「強く薦める」とそのひとつ下を選んだ人たちを「アンバサダー」として考える。
この直接聞く方法、世界的なコンサルファーム「ベイン・アンド・カンパニー」が提唱する顧客ロイヤリティを知るための『究極の質問』です。
そう思っていたら、『アンバサダー・マーケティング』の話をマーケティングリサーチ会社の偉い方としていたとき「10数年前からJ.D.パワーは“人に薦めるかどうかを聞け”って言ってるんだよね」と教えてもらいました。「ベイン・アンド・カンパニー」が先か、「J.D.パワー」のオリジナルなのか。私はとりあえず、どっちでも構いません(笑)
J.D.パワーという会社は、比較的一般にも知られているかもしれません。世界的に有名な顧客満足度調査の会社です。特に自動車の世界では独占状態で、どこかの車が「顧客満足度No1」と表示していると、まず(※20○○年 J.D.パワー調べ)と書いてあります。
実はその究極の質問が私にも連続して、やってきました。
Jimdoが『究極の質問』を聞いてきたということは、私もアンバサダー?
そう、JimdoからHtmlメールが来ました。
究極の質問の、まんまです。しかも、この1問だけのメール。なかなか大胆です(笑)
私が無料でホームページ作ってプロモートもしちゃう方法と、その課題、なんていう記事を書いたからでしょうか。
この中で、JimdoとWixというサービスを薦めています。Jimdoはドイツで創業されたサービスで、いわゆるCMS。日本ではKDDIと協業しているので、日本語に完全対応している。無料でも使えるプランがあります。Wixはほぼ同様の内容でセンスがいいのですが、日本語に未対応ではないのですが、かなり難があります。
またJimdoのサービスは、プライベートでのことですが、私発で6サイト。直接関わっていたり薦めたりして開設されています。アンバサダーかもしれません(笑)
上の画面では10にチェックを入れました。すると、こんな画面になりました。
薦めたいかどうかを10段階で聞いておいて、最高の10にしたら、さらに「どれぐらい?」という見出しで聞いてくるって、なんかおかしい。しかも「どうしてか?」を必須でだなんて。文章的にも、※必須と可能ですか?が両方入っているのは、不可解です。これで送信して、画面を閉じておしまいです。
日本語に完全対応していると書きましたが、日本人に対応していないのかもしれません(笑)
最高の10で薦めたいと答えた人間に対して、「勝手にオススメしてくれる熱いアンバサダーを捜し出す究極の方法」とは思えない素っ気なさです。
聞かれたらJimdoを薦めますが、熱くはないです。絶対的にいいと思っているわけではなく、今あるサービスの中なら相対的にいいと考えているだけです。
自動車メーカーからも『究極の質問』を聞いてきた
今年に入って、車を買い替えました。すると先日、調査会社からアンケートが送られてきました。30数問あります。その真ん中あたりに、「究極の質問」があります。車のことじゃなくて販売店を薦めたいかどうかと聞いてきています。問いはぜんぶ販売店について。最初にサービス向上のためにと書いてありますが、アンケート自体の目的が明確だとは思えません。
そのディーラーとは10年以上のつきあいがありますが、車ですから購入時や点検時ぐらいの関係です。ディーラーについて聞かれても、何の意見もありませんし。
※ちなみに、このアンケートは J.D.パワー社ではありませんでした。
こういう郵送でのアンケート調査は、かつてなら500円1000円ほどの図書カードなどがお礼として送られてきます。そんなことも書いていないので、ただ面倒くさいやと思い、参考のために再度読んでから捨てようとしていました。
翌朝、なぜか外の封筒はなく、アンケート用紙と返信用封筒だけがテーブルの上に置かれていました。
これは早く書けという奥様からの催促か、そんなバカなと思い、聞いてみると自分で書くために用意してるということでした。ええ〜っと驚いて、どうしてそんな面倒くさいことをする。ディーラーについて書けることあるのと、聞いてみました。
すると、なんということでしょう。「セールスマンのために書く」ということでした。これは、要するにセールスマンの査定でしょう。○○さん(セールスの人)のプラスになるんだったら、それぐらい書いてあげないと、ということでした。
私は目から鱗で。セールスマンの査定だけではないでしょうけど、でも結果的には、そうなるでしょう。うちの奥様が、熱いアンバサダーでした(笑)
このディーラーとのつきあいは、そのままセールスマンとのつきあい。とにかく仕事のデキる人という対応で、なんでも素早い。私は車を買い替えるときでも、ディーラーにいるのは試乗を除くと、たぶん15分程度。セールスマンにアポを取って、その時には試乗したい車種を指定。ほとんど乗ってみてどうかという確認のために行く。セールスマンとしゃべっているのは、本当に短い。あとは電話とメールだけで終わってしまう。だって休日も、いろいろと忙しいですから。
そういうスピードに対応してくれますし、交渉も短くてすむ。こちらが忘れていることにも、まとめて聞いてきてくれます。私にとっても、メーカーや販売店よりも、この人だから選んでいるという比重が高いです。
ディーラーを薦めるかと聞かれたら、私なら10段階の6ぐらい。ところがこの人を薦めるかとなると、10になりますね。
こんな風に「究極の質問」が私のところにも来るということは、かなり一般化しているのかもしれません。
でも、その聞き方には、かなり疑問があります。アンバサダーを見つけだすところまではいいとして、どうやって動いてもらうのか、動いてもらえるのか。かなり工夫の余地がありそうですね。
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