2014年5月12日月曜日

メディア化する店頭と、ブランディング

109前のイベントスペースには、昨日の日曜日まで9800本のカーネーションで作ったツリーが登場していました。ロッテのガーナチョコレートの「母の日ガーナ」プロモーションの一環だそうです。

画像:109の「母の日ガーナ」

先月、PARCO前ではグラノーラのサンプリングが行なわれていたようです。

画像:PARCO前の「グラノーラ」サンプリング


たぶん商業施設とは関係のないイベントは、109やPARCOだけではなく、マルイシティでも頻繁に行なわれています。
施設側としては、イベントスペースがあるのだから、そこをレンタルすることによる収入と賑わい感のために、ということだろうと思います。
プロモーションを仕掛ける側は、施設やその立地が持っている集客力や発信力を活用するということでしょう。

109の場合は、プロモーションの立ち上がりがテレビ取材されていることも多いですし、ホテルなどでの会場で新製品発表するよりPR効果は高いかもしれません。


ところが最近、ちょっと違う動きがあるのかなと感じることが行なわれています。


現実的な販売とPRとを兼ねたプロモーション


四月の上旬マルイシティは、【脚女(アシージョ)】ビジュアル1色になっていました。私もGoogle + などで「ド目立ち!」と投稿しましたが、ASTIGUというパンストブランドのプロモーション兼期間限定ショップの告知だったようです。

画像:アシージョのツイート

この動画は品川駅でのものですが、マルイシティの広場でも同じような限定ショップが作られていて、Twitterによると同様のパフォーマンスを行なったようです。


残念ながらTwitterやYoutubeなどのソーシャルメディアでは、まったくと言っていいほどバズっていません。ここまでの仕掛けをしているのに、SNSでも広告のように展開してしまっています。
これだと、ほとんど場所の持つ発信力と集客力頼みかもしれません。



販売とPRと、さらに街の回遊性を使ったブランディング?


昨年末にオープンしたアーバンリサーチ神南店。オープン当初、アディダスのギネス認定されている「世界で最も売れたスニーカー」スタンスミスモデル復刻のビジュアルを、大々的に外に向けて打ち出していました。
渋谷駅前には巨大なアディダスの直営店、アディダスパフォーマンスセンター渋谷があります。ところがその時期に、アディダス渋谷は外に向けてはまったくスタンスミスモデル復刻を出していません。店内に小さなコーナーがあるだけでした。
それが半年近く経ったゴールデンウィーク明けの今、ショーウィンドウで大々的に見せています。

流れは、ネットメディアでスタンスミスモデル復刻のパブリシティ →アーバンリサーチで訴求と販売 →直営店で本格販売
セレクトショップで買う客にとっては、復刻したばかりの時期が旬。アーバンリサーチとしては旬を扱っているという発信ができたということでしょう。

アディダス渋谷がスタンスミスモデルを打ち出しているタイミングでアーバンリサーチは、ゴールデンウィーク前から「Nike F.C.」コレクションを、店内ポップアップストアとして神南店と渋谷店でやっていました。これはNIKE.COMとの連動だったようです。
画像:アーバンリサーチ「Nike F.C.」の店頭ディスプレイ

ナイキの直営店は渋谷にはありませんが、原宿にフラッグシップストアNIKE HARAJUKUがあります。たぶん神南エリアで買いものをする若者なら、キャットストリートから原宿/表参道エリアを回遊しそうです。

アーバンリサーチ神南店で「Nike F.C.」をやっている同じ頃、斜め前のビームス渋谷では「NIKE POP UP COLLECTION」をやっていました。
画像:ビームスのNIKEを告知したウィンドウ
AIR MAXを中心に、スニーカーだけのイベントのようですが、このエリアでの、そしてこの時期のナイキの露出度が高まっています。


露出度が高まっているといえば、今はなんといってもラコステ。日本上陸50周年ということで攻勢をかけています。
ラコステは、直営店が渋谷にも原宿にもあります。両店は明治通りで結ばれています。そしてさらに、SHIPS 渋谷店で「LACOSTE MEETS SHIPS」を、Beauty & Youth ユナイテッドアローズ渋谷公園通りではウィンドウをジャックした「LACOSTE MEETS Beauty & Youth」を開催しています。
画像:LACOSTE MEETS SHIPS
画像:LACOSTE MEETS Beauty & Youth
両方とも画面の左側に大きなロゴ、半透明のワニのイラストが貼られていますが、写真に撮るとほとんどわかりません。
SHIPSでは限定モデルなどを中心に幅広く、アパレル全般を扱っているようです。Beauty & Youthでは別注など、ポロシャツを中心にした展開のようです。


これらの動きを見ると、メーカーは直営店のみならず、セレクトショップで大きく扱ってもらうことで、総合的な盛り上がりを狙っているのでしょう。情報が伝達されるルートもリアル店舗での買いものも、生活者の消費行動は分断され、共有されたり交わったりすることが少なくなっていることへの対応かもしれません。
またセレクトショップで大きく扱われることで、従来とは異なる顧客層を取り込もうとしているのかもしれません。

セレクトショップとしては、メーカーと連携することで知名度のあるブランドの、旬のタイミングで限定や別注モデルを店頭に投入できるし、情報発信することもできる。特にゴールデンウィークなどでは、幅広い層に入ってきてもらえる施策が必要だということでしょうか。




リアルな店頭の使われ方自体がどんどんメディア化してるだけではなく、メーカーだってネットやO2Oということ以上に、情報を見てくれない/届かない人たちにどう届けて、どう買ってもらうかという競争に突入しているように思えます。



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