2013年4月2日火曜日

ポップアップ化する街

大騒動だった東急東横線と副都心線の乗り入れ。従来の東横線渋谷駅舎の跡地は、SHIBUYA ekiatoという名称のイベントスペースになり、一般に貸し出されるとアナウンスされていました。写真は1月に撮った東横線渋谷駅です。

画像:東急東横線渋谷駅


利用第一号はユニクロ。TシャツのUTが期間限定ショップ「UT POP-UP! TYO(ユーティーポップアップ トーキョー)」という名称で、3月28日から4月7日までオープンしているそうです。
いろんなところで記事になっていましたが、大々的にプロモーションしている感じはありません。検索してみても、取り上げているメディアも少数です。
UTの他の店舗に選考して、Star WarsとのコラボTシャツなど100種類のアイテムを販売するということですが、マニアックなファン以外、わざわざやって来るような仕掛けは特になさそうなのですが、ここは実質的に駅ナカ。地の利は、バツグンです。

画像:UT POP-UP! TYO


UT好きという人はいるでしょうけど、その理由はおもしろTシャツがいいというぐらいで、わざわざ遠くからUT POP-UP! TYOを目指して買いに来るというよりも、渋谷にある種の観光に来た記念やおみやげとしていいかな、ぐらいの理由で立ち寄る感じではないでしょうか。話題になった東横線渋谷駅のさよならと、UTの珍しいお店という相乗効果。長期間たらたらとやっているより、10日間ほどでクローズするポップアップストアの方が効果的なのかもしれません。

閉店するとなるとお客さんが殺到するのは、昔からよくある現象。今も続く代官山のOUTLETなんて、それ以前は別の店名でやっていて、閉店セールになったら平日でもどんどん客が入るようになった。何ヵ月も閉店セールをしてるなと思ったら、店名がOUTLETに変わったんですよね。



あ、ポップアップストアって、そんなに知られていないかもしれないですが、渋谷や表参道エリアだと、やたらと目につきます。ウィキペディアによると、「空き店舗などに突然出店し(ポップアップ)、一定期間で突然消えてしまう期間限定の仮店舗のこと。イギリス国内では人気の宣伝手法である」とのことです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ポップアップ・ストア


ここ半年ぐらいで身近かなところでは、アメリカンラグシーやジャーナルスタンダードが数ヶ月間やっていました。これらはたぶん、空き店舗があって、安く持ちかけられたのだという気がします。以前からある店舗の、すぐ近くに小さなポップアップストアを開いていたのですから。神南地区に頻繁に足を運んでいる人なら、なんだろうと入ってくれる確率は高いかもしれないです。スペシャルな感じはしますし、かといって知っているショップの名称だから、価格帯等で馴染みがない敷居の高さを感じる心配もなさそうです。

画像:JOURNAL STANDARD POP-UP STORE



























ただ宣伝効果、ということではどうなんでしょうか。なんとも、想像できません。たぶん狙いはテイストの違うラインを、ポップアップという目立つ形で出す。市場性があるか、試してみるということじゃないかという気がします。ビームスは以前からテイストの違うセレクトをサブの店名を付け、異なるイメージで、エリア旗艦店の周囲に配していました。公園通りなどに出ている大型店とは異なる戦略だと思います。簡単に言えば、ちょっとだけわざわざ奥に入らせることで、こだわり感を感じさせるということではないでしょうか。


画像:ナイキエアフォース1_popup

宣伝効果では、上手だと思ったのが、昨年末にファイヤー通りにナイキがエアフォース1に特化したポップアップストア。12月1日から24日のクリスマスイブまでという細かな期間限定で、パブリシティも多く行なっていたようです。写真は、ツイートしていたものですが左から11/27、11/30、12/28です。主体はパブリシティなんだろうと思いますが、道行く人にも強力にアピール。

ショップを期間限定で開くことは少ないかもしれませんが、考えてみればナイキは、◯◯店限定色等、リミテッド手法を昔から多用しています。それが、ショップ自体に応用されたからといって、特別なことではないかもしれません。
世界的に有名なブランドが、誰でも着てるから履いてるから、どこでも売ってるからというコモディティ化から逃げようとすれば、当然考えられることです。




もちろん、スーパーやデパ地下などでも、期間限定出店などの手法は、従来から多く取り入れられています。たいがいの人は、たぶん限定というコトバに弱い。ただ、デパ地下だって、そうそうリニューアルできるわけではないから、特別な存在ではなくなっている気がします。たぶん、わくわく感より、惰性で行ってしまう、ぐらいの存在なのかも。


もう珍しいものだってそうそうなく、情報は溢れかえっているけれども、対象としたい人になかなかメッセージが届かない。届いても、他の溢れる情報に押し流されて、憶えておいてもらえない。
そういう時に、ショップ自体が出現して、あっという間に消えてしまいますよ。どうする? この次はないですよと迫るのは有効かもしれません。
わくわく感を作るのは難しいから、今ここでしか買えないという希少性を作る。
参加することの価値 で書いた『お持ち帰りCD』じゃないけど、その場に参加するという体験こそが付加価値なのかもしれません。



虎屋の羊羹、みたいな老舗の定番以外は、みんなポップアップする必要があるのかも。日常的に使う定番商品なら、ネットでまとめ買いした方が安いし。
ポップアップなら、本業や本店はそのままに、トライアンドエラーが出来ますものね。




そうすると、ポップアップする売り方にふさわしい宣伝やPRの方法って、どんなものでしょうか。たぶん巡業で来るサーカスとか海外アーティストの来日公演とか、そういう興行系の宣伝のやり方が近いのかも。
コメントを投稿