このところ、チャットサポートを受けまくっています。昨年「これからのユーザーサポートは、チャットになる予感」を書いたときには、まだまだ少なかったのと、自分自身チャットに抵抗があったからです。
でも今は、チャットによるサポートが大好きです。一瞬で解決しますし、たぶんオペレーターの方の負担も少ないのでは、という気持ちがあるからです。
上に使った画像は、ラクスルのサイトから。問い合わせじゃないページを開いたまま自分で情報を探していたら、出てきたのです。
必要な情報は見つかったので必要なかったのですが、それにしてもアグレッシブです。こういうプッシュ型のユーザーサポートは、海外のテック企業のサイトで頻繁に遭遇します。それもチャットが立ち上がり、特定の人の名前と写真が出て、問いかけられます。
そうされても私はブラウザーが日本語に変換したテキストを読んでいるだけなので、英語でチャットして解決できるわけがありません。翻訳しながら使っていたら、余計に時間がかかります(笑)
日本ではプッシュ型のチャットサポートに遭遇することは、そんなに経験ありませんが、銀行のネットバンキングで出てきたときには、本当に助かりました。
問題は入力した内容のスペース(空き)が半角だったのです。その入力箇所は英数字を全角で入力しなければならないところで、空きが全角か半角かなんて意識もしていませんでした。
手軽にスピーディに使いたいからネットバンキングしているのに、あちこちのページに飛んで調べていたら意味がないだけじゃなく、ログアウトしてしまうかもしれません。そうするとネットバンキングの多様な機能は使わなくなってしまうでしょう。
コスト削減だけが、チャットサポート導入の理由じゃない
もちろん、多くの企業でコスト削減のためにチャットサポートを導入しています。アスクルがやっている個人向け通販サイトLOHACOでは、チャットサポートにAIを導入。6.5人分の人件費を削減したそうです。私が試してみたところ、サイトに書いてあること以上の情報は出てきませんでした。
電話対応より安上がりのチャットサポート。さらにそれをAIにやらせれば、長期的には莫大なコスト削減になりそうです。
ただAIはデータベースから学んだこと以外、出てこないでしょう。推論エンジンでサポートできるようになるのは、まだまだ先かもしれません。
コスト削減のため、チャットサポートを導入。しかもAI化するというのは日用品など、扱う商品によってはありでしょう。たとえばIT企業だと、どうでしょうか。
ある企業は業界最安値ぐらいでサービスを提供しています。サポートはメールのみ。メールを送ってもまる2日間返信がなかったので、よくよく探すと「お急ぎの方はチャットで」とありました。すぐにはつながりませんでしたが、つながるとあっという間に解決しました。
このあたり、価格とサポート体制のトレードオフかというと、そうでもなく、標準的な価格でも電話がつながらないなんてことは、頻繁にあります。
離脱されないために、チャットサポートするネットサービスも
利用前に「何かお困りですか?」と出てくるプッシュ型は、サービスを利用してもらうための、販促策としてのチャットサポート。
すでに利用している人に対して、これまでの電話やメールによるサポートから転換し、コスト削減策として導入するチャットサポート。
そして利用者に対して、サービスを使いこなせなくて利用を取りやめてしまうのを防ぐために手助けするチャットサポート。
この3つの方向がありそうです。
言い換えれば見込客/新規顧客の獲得、リピーターを増やす、より高額なサービスを使ってもらう、さらにはコストの削減もリアルなリサーチもチャットサポートでやれてしまいます。
フリーミアムで「かんたん登録で、いますぐ無料で始める」というサービスがこれだけ増えているのですから、利用する側からすれば疑問や問題は、すぐに解消しないと、他のサービスを試したくなります。
利用する前、迷っているときにはすぐに詳細な説明を聞きたいのに、メールフォームにあれこれ、ましてや電話番号まで入力するのは面倒だし、抵抗があります。なによりリアルタイムでもありません。
提供者側、利用者側双方のニーズでこれだけ広がったのでしょう。
求人サイトで検索すると、チャット関連の求人は膨大にあります。テレフォンセンターの募集よりも、はるかに楽だとは思いますが、それでも事業所など通勤を伴う勤務が必須だと、この先、厳しくなるばかりではないでしょうか。
OBとか詳しい人と契約して自宅でチャットサポートをしてもらう。その管理とチャット監視は、AIが行う。スタートアップ企業などから、そんな仕組みも出てきそうです。
テレフォンセンターものの傑作です。
督促、というジャンルでは電話が残り続ける?
AIの合成音声でかかってきたら、怖そうですね(笑)
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