昨年、お盆にFacebookやTwitterを運用してみてどうだったかを書きました。私は年末年始やゴールデンウィークを含め、「競争相手が少ないので、有利に展開できる」と考えています。でもお盆は少しばかり事情が違いました。
1年前に書いた内容をまとめると、こんなところでした。
- 企業アカウントは、ほぼ非アクティブ
- それ以上にユーザーも非アクティブ
- Facebookページのリーチが激減した
- Twitterではアイドルが救世主
- 過去の投稿にさかのぼって見てくれる確率が、高くなる
そんなお盆の状況が、今年はけっこう変わったなという印象です。参考になるデータを出しますので、具体的な日付をふせ、大雑把にお盆あたりの1週間ということにさせてください。
今でも朝夕の電車はそれほどのラッシュではありませんし、朝の渋谷駅前は混み合っていません。その分、午後から夜にかけての混雑は激しいです。お盆ではなくなりましたが、まだまだ夏休みモードですね。SNSも同様の印象です。
◎フェイスブックでは、こうだった
昨年は投稿する素材がなかったものですから、今年はクライアントと打ち合わせて、事前に写真を撮るなど、準備していました。
◯[Facebookの競合ページ]で、わかったこと
Facebookのインサイトでは、任意の競合するページを登録し、比較検討することができます。といっても[人気の投稿]、そして[今週の投稿数][今週のエンゲージメント]ぐらいですが。以前は[今週のいいね!]も表示されましたが、現在はなくなっています。
今年は多くのアカウントが休まず投稿している
昨年はお盆の間、ほとんどのアカウントが投稿のない状態でした。ところが今年は、参考にしよう、比較検討しようと登録していたアカウントはすべて、なんらかの投稿をしていました。大きな変化です。
もちろん参考にしようと登録しているぐらいですから、運用に学ぶべき点がある、あるいは注目していおきたいと考えているアカウント。運用に積極的だから、お盆もやっているのかもしれません。
インサイトの[競合ページ]に登録すると、どういうアルゴリズムなのか、順番がつきます。ヘルプにも書かれていませんのではっきりしませんが、投稿数とエンゲージメントの関係から、1投稿あたりの効率で出しているのではないかと思われます。
エンゲージメントは、いいね!、コメント、シェアの合計ですから、ここに出てこないリーチも含めて順位を付けているのではないでしょうか。
とりあえず「ページの合計いいね!」は累積で、かつて「いいね!」することを参加条件にしたキャンペーンを実施していれば膨大な数になりますので、参考になりません。現在は禁止されています。
やはりオリジナルで投稿頻度の多さが強い。予約投稿は残念な結果に
1のアカウントは、1回あたりの投稿で約254人のアクションがあったのですからかなり高効率です。知名度抜群の大企業で、そもそもファンの数が桁違いです。
3のアカウントは、うちが運用させていただいている企業です。1回あたりの投稿で約133人のアクションがあったのですから、悪くはありません。
2のアカウントは、1回あたりの投稿で約90人のアクションですから、よくはありません。ただ特筆すべきは、お盆の1週間で11投稿もしているという熱心さ。しかも、すべてSNS用の細かいネタで写真を撮り、テキストを作っています。もうチェックしながら労力に驚いていました。
たぶんエンゲージメントはいまひとつでも、リーチが高いのではないかと想像しています。
7のアカウントも、大企業で知名度は抜群です。お盆の1週間で9投稿されているのですが、約53人のアクションということですから、ファン数からすれば、無視に近い状態かもしれません。
見てみると、広告そのままの画像とテキストを使っています。コメントに対して何のリアクションもないので、どうも予約投稿を使っているようです。さらにまったく同じ投稿も使っているので、かなりまずいです。労力的な意味での効率は良くても、ファンに離反されかねません。わざわざページへの「いいね!」を取り消す人は少ないと思われますが、現在のFacebookのアルゴリズムだと、ファンのニュースフィールドに表示されなくなりそうです。
こういう見方が的確かどうかは、運営者がリーチをチェックすれば判明します。
週間合計リーチは38.0%上昇
Facebookから毎週メールで送られてくる「週間ページ情報」によると、3のアカウントは、その前週より週間の合計リーチは38.0%上昇し、アクションを実行した人は36.1%増加していました。
どこでもそんな傾向があるのかというと… 「週間ページ情報」で当社Facebookアカウントの合計リーチは89.8%上昇し、アクションを実行した人はマイナス42.9%になっています。母数が違いすぎるので、意味はありませんが(笑)
おおざっぱに言うと、昨年同様、利用しているアクティブなユーザーは激減するが、見てくれる人は増える。
また[競合ページ]に登録していないアカウントを見て回ったところでは、概ね非アクティブなので、これも昨年同様「競争相手が少ないので、有利に展開できる」と言えそうです。個人を含め、投稿数自体が激減するのですから、それだけ目立つのは当然です。
また仮に購入や来店など、最終的なゴールへの効果が不透明であったとしても、Facebookのアルゴリズムからすれば、見てもらえないと表示すらされなくなります。お盆など競争相手が少ないタイミングで見てもらうことは、とても重要なはずです。
とにかく準備が大事ですね。
◎ツイッターでは、こうだった
Twitterは昨年のまったく同じ印象です。Facebook以上に「競争相手が少ないので、有利に展開できる」です。
もちろん拡散力の点ではFacebookの比ではありませんので、お盆の時期にメッセージしたいことがあるアカウントには、大きなチャンスです。
◯Twitterアナリティクスで、わかったこと
インプレッションは、それほど変化がない
お盆の1週間で見ると、それまでとそれほど変化があるようには思えません。上の画像では、最大だった日のインプレッション(ユーザーがTwitterでツイートを見た回数)が55,395になっていますが、これを上回るインプレッション数になることはたびたびあります。
では何が違うのか。この日のツイート数が24になっています。それだけの新しいネタがあるわけでもないのに、20回以上もツイートすることはありません。翌日は30回以上、ツイートしています。
Twitterはストック的な効果はそれほど期待できませんし、ツイートし過ぎてフォロワーのタイムラインを埋めてしまうことは避けた方がいいと避けた方がいいと、私は考えています。もちろんほぼ同じツイートを繰り返す方法もありますが、それでも数時間は間隔を置いた方がいい。
ツイッターで、繰り返し、同じ投稿をする単純な方法
そう考えているのに何をツイートしていたかというと、フォロワーからの返信などに返しているのです。
コミュニケーションが多くなるタイミング
TwitterでもFacebookと同様、アクティブユーザーは激減しているかもしれませんが、ツイート数はやや減っているという印象です。
企業アカウントは、昨年同様ほぼ非アクティブです。
インプレッションは、それほど変化がないと書きましたが、当たり前にやっていれば下がるはず。ところが反応してくれる人は多いので、コミュニケーションしていればツイート数は多くなり、インプレッションも上昇します。
企業ツイートが少なく、時間的にも余裕があるのかもしれません。
下の画像は、この日のトップツイートです。
エンゲージメント率も高いですが、返信が6。Twitterアナリティクスは控えめです。このツイートから直接返信してくれた人の数ですから、実際にはもっと多いのです。
Twitterを積極的に運用するなら、お盆はどんどんお得なタイミングになっていきそうです。
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