2015年6月12日金曜日

アジアの四大妖術と、すっぴんブームの交錯する関係






先月の終わりごろ、こんなツイートが拡散されていました。
さまざまなネットメディアでも取り上げられていましたが、 どこが最初の発信元なのかまでは探せませんでした。どうも中国の掲示板発のようです。



  • 中国のフォトショップ術
  • 韓国の整形術
  • 日本のメイク術
  • タイの性転換術
ああー、だよねと誰もが納得してしまう面白さ。中国だけではなく、韓国でも日本でも、多くの人が盛り上がったようです。
私は中国のフォトショップだけは、どうなんだろ。修正しましたどころじゃなく、福笑い的なコラージュに思えるものが多く、妖術というレベルかなぁと疑問です。

日本のメイク術は、それはもう。でもどんどん盛っていけば、メイクというより立体絵画みたいなもので(笑) そうだ、ざわちんさんの技術と感性は、妖術レベルかも。私は好きです。

ともかくアジアでは多くの人が「女性の顔は、素とかけ離れている」ものだ、と感じているのでしょうね。


特に写真は、造られたもので当たり前?


Instagramでは写真にフィルターをかけたり、様々な機能を使うことが簡単です。デジカメでも様々なテイストのフィルターで写した写真を、雰囲気のあるものに変えてしまう機能が入っていたりしますので、使っている人ならこんなに変わるんだと感じていることでしょう。

日本ではそれ以前に、プリクラがありますよね。現在の中国のフォトショップ術に近いかもしれません。
プリクラどころか、照明写真機だってとんでもなく高機能になっています。大日本印刷の証明写真機は、背景も選べて、美肌補正や肌色選択、ニキビやヒゲを目立たせなくする機能まであるそうです。



ソーシャルメディアでは、「雰囲気盛り」が主流かも


写真が造りものかどうか以前に、光や角度、それに表情でどうにでもなってしまうのですが。
今のポートレートの主流は、明るく、ふんわりした女性っぽいもの。こういう写真は、まさに人物が主体というよりも雰囲気・空気感で見せているので、メイクで盛っているといるのではなく、雰囲気を盛っていると言えるかもしれません。

ずいぶん前に『SNSで認められる写真力って、どんなの?』という記事で、「隙のない完成された写真は整形美人」「だけど水平がおかしかったり加工されていない“生写真”がいい」みたいなことを書きました。
その後、空前の自撮りブーム。『SNSで使える生写真の撮り方』で書いたのは、自然光をライティングとして使う。いい光の場所・角度に自分で移動するみたいなことですけど、自撮りテクはそれに近い。室内でも肌がキレイに見える光の場所に自分が移動し、かわいく見える角度や背景を探すということですから、被写体が風景やモノではなく自分だというだけで、同じことですよね。リアルに生というよりも、光や角度、場所で盛っているとことかもしれません。


海外セレブやタレントは、こぞってすっぴん写真を公開


日本では高須クリニック提供のTBSの番組『スッピン!』が始まったのが、2012年の春。そのころ、ママタレを中心に女性タレントがブログですっぴんを晒すことが、ちょっとしたブームになりました。

TBSの『スッピン!』は、メイクを落とすところから始まって、最後にすっぴんを見せるというもの。高須クリニックは、メイクを落とした顔を見せるには、やっぱり整形でしょうというメッセージを出していたのでしょうか。
タレントのすっぴんは、ブログのアクセス増を狙ったものと言われていました。ほとんどがアメーバブログですから、たぶんその可能性が大きいですね。タレントがブログですっぴんを出したとなれば、ネットニュースでもこぞって取り上げられます。
先駆けとなった小森純さんのケースでは、すっぴん掲載の翌日がほぼ250万アクセスになったそうです。
J-Castニュース

一時下火になったといわれたすっぴんブームですが、昨年は海外から大物たちのすっぴん写真が投稿されています。
「乳がん認知向上キャンペーン」では、すっぴんセルフィー「#nomakeupselfie」を付けてTwitterやInstagramでセレブたちが投稿。このムーブメントの影響が、一般人にも波及しているようです。




とはいえ、ミランダ・カーさんキャメロン・ディアスさんの投稿も、写真そのものはセルフィーといっても、たぶん誰かが撮影したのでしょうし、見事に「雰囲気盛り」です。

最近、話題になったのは元AKB48の秋元才加さんの投稿。
あまりのギャップにびっくりしますけど、見事に計算されたアングルと表情です。



ただ“すっぴんセルフィー”がこれだけ多くなって来ているのは、ソーシャルメディアの影響が強いのではないでしょうか。ソーシャルメディアに著名人がアカウントを持てば、ステージの向こうから、より日常に近いところにやってきます。
カジュアルな価値観に降りてこないと、ソーシャルメディアでは発信することがないのも事実でしょう。


毛穴そのものをなくす施術や毛穴を残した写真の加工も


整形や盛り過ぎメイク、フォトショップによる加工や合成が当たり前になっている一方で、世界的なすっぴんブーム。気分として、もう盛り過ぎでありのままの本人とはかけ離れていることより、ノーメイクで素に近い顔と日常的な表情が求められているのかもしれません。

かつて音楽の世界でも、デジタル化でクリアな音に対するローファイブームがありました。食品の世界でも、オーガニックや素材の良さを活かす日本料理が人気になったりと、揺り戻しのようなムーブメントはあります。
妖術 vs すっぴんも、そんな揺り戻しかもしれません。他のジャンルでの揺り戻しは、徐々にナチュラル勢力が強くなっているように思えますが、どうなるでしょう。

最近、美容皮膚科では毛穴をどんどん小さくするメスを入れない施術が流行しています。ヒゲをなくしたいおじさんまで、やっているそうです。タレントの写真の加工も、肌のところは毛穴をどう残すか、あるいは作るかがクオリティになってきているようです。

揺り戻しがあると、混ざっていくようですね。



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