2015年5月29日金曜日

【訪日外国人】Tax-freeと“おもてなし”と多言語化のスピードが、すごいことに

渋谷では、対応できるお店はぜんぶTax-free Shopになったんじゃないかと思えるほど、あちこちで表記を見るようになりました。
1月に『今年は、Japan Tax-free Shopの動向が注目されそうです』を書いたときには、控えめにしていたり、出していないアパレル店もTax-free / 免税を大きく打ち出すようになっています。

もうなりふり構ってられないというほどの、訪日外国人の多さと消費額になっているのでしょうね。もしかすると観光客だけではなく、住んでいる人も増えているのかもしれません。
それぐらいあらゆる国の人を見ることが出来ます。





2月以降のTax-freeの動きが急加速


1月に書いてからのTax-freeの全国での動きを、いくつかピックアップしてみます。


ユニクロは2月18日、全国31店舗で導入
ユニクロ、外国人観光客向け"消費税免税サービス"開始


4月1日からの法改正で、百貨店やSCでも免税カウンターの導入ができるようになりました。個別のお店ではなく、合算して一括の免税手続きが可能になったそうです。

イオンモールは、成田と沖縄から開始。
イオンモール/免税手続カウンターを設置
5月中には45店舗になり、一般免税店も含めると、ぜんぶで70店舗を超えたそうです。
イオンモール/免税手続きカウンターを45店へ拡大

ルミネは、5月11日からサービス開始。
ルミネ、免税手続き一括カウンター

4月10日ヤマダ電機が新橋に免税専門店。2015年秋以降に三越銀座店8階に「JAPAN DUTY FREE GINZA」がオープン。
過熱する一方の銀座「免税店」戦争 ヤマダ電機も参戦、狙いは中国人の「爆買い」

なんと5月28日、岡山市のロマンチック通り商店街が導入。
経済産業省の肝いりのようです。
商店街として全国初の免税手続一括カウンターがオープンします


Tax-free Shopになれない業種の対応は?


日本人は日本で買いものしても免税にならないのですから、これだけTax-free Shopが増えてくると、なにか損したような気分になってきます。
だけどそれ以上に、免税店になれない業種の人たちは釈然としないものがあるでしょう。外国人観光客が訪れても安くなるわけじゃないし、アピールするものがないというジレンマ。
マクドナルド渋谷店が、最近こんなポスターを貼り出しています。その場で消費される飲食店はTax-free Shopなれません。



訪日外国人が増加しているのだから、その取り込みをしたい店は多いのが当然。確か4、5年前だと思うのですが、109の店員さんたちは中国語を話せる人が増えているという記事を読んだことがあります。
少なくとも英語や中国語に対応しているよ、歓迎ですというところは分かるように打ち出さないと。それがあった上での“おもてなし”ですよね。

表に貼り出す、メニューを多言語にするというのは必要だとしても、お店の前まで来てくれないと意味がありません。
※ちなみに公共スペースでの多言語表記を「言語景観」と呼ぶそうです。首都大学東京の先生が研究されています。


その街を訪れる以前に探してもらえる、アピールできればいいんじゃないの。ポータルサイトがやればいいのにと思っていたら、とんでもないものに辿り着きました。


都が多言語メニューが無料で簡単に作れるというサイトを開設


凝ったデザインではないものの、そのまま印刷して無料で使えるというのですから、小規模なお店はこれで多いですよね。まったくもう、制作会社は泣いてます。


これは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて開設されたということですが、ピクトグラムや12言語での指差し会話シートがダウンロードできるなど、至れり尽くせりです。

それだけじゃなく、「作成したメニューとお店の情報を、東京都公式の12言語に対応した飲食店検索サイトに無料掲載。外国人観光客の集客に役立ちます」というサイトまで作っています。ちゃんとモバイル対応だってしてます。



行政とは思えない対応です。逆に東京都がここまでやっていいんだろうかという疑問さえ感じましたが、でも民間がやっていたら、12言語対応にはならなさそうですね。


訪日外国人観光客向けおもてなしアプリも


地図の昭文社が以前から出しているDiGJAPAN!というアプリをアップデートし、買い物や食事に使えるクーポンを配信したり、対象エリアを東京だけではなく、京都・大阪エリアを加えたそうです。しかも2015年中には、国内の主な観光エリアをすべてカバーする予定だそうです。



訪日外国人向けおもてなし無料Wi-Fi競争も


昨年12月、KDDI子会社と、公共交通機関や京都市などの自治体17団体は、訪日外国人向けWi-Fi接続サービス「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」をスタートさせ、今年7月以降に本格的な商用展開を始めるそうです。
アプリで全国20万カ所以上で無料でWi-Fiに接続で、旅行に役立つ情報やクーポンなどを配信するサービスで、5カ国語に対応。日本人や日本に定住している外国人などは利用できないそうですよ。


ソフトバンクも無料Wi-Fiサービス「FREE Wi-Fi PASSPORT」を、7月1日から開始するそうです。昨日発表されたばかりです。



FREE Wi-Fi PASSPORT
こちらは40万アクセスポイントをを誇っていますが、英語、中国語、韓国語の3カ国語対応。アプリをダウンロードしなくても、携帯電話から専用電話番号へ発信するだけで利用者登録が完了。来日してすぐに使えるという利便性の高さ。


他にも無料Wi-Fiサービス向けのサービスを始めているところがあり、今年の夏からは熾烈な競争が始まりそうですよ。
外国人観光客じゃなきゃ使えないので、個人的には無料Wi-Fiにまったく興味はないのですが(笑)

 株式会社イグジィット ウェブサイト



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