昨年の12月、『Happy Holidaysが、海外では一般的なんですか?』という記事を書きました。
ところが今年は、Christmasという言葉がどうしてこんなに使われなくなったのというぐらいに減っているようです。もっとも渋谷や表参道などの大きな店舗で、という条件付きの印象ですが。
渋谷の巨大なシンボルは、あくまでクリスマス
渋谷全体では、一般的にはクリスマスの印象が強いかもしれません。それはなにより東急グループが、クリスマスを全面に打ち出しているから。
最初の画像は東急本店です。ヒカリエも[Hikarie CHRISTMAS WONDERLAND]という打ち出し。109と109 MEN'Sは共通のビジュアルとコピーで大声で叫んでいます(笑)
そして大きなクリスマスツリーで、パルコもクリスマスを打ち出しています。
これらは言うまでもなく日本企業です。
ところがグローバルブランドは、こぞってという言い方もおかしいですが、ほとんどクリスマスという言葉を使っていません。(日本での資本構成はどうであれ、世界中で展開しているという意味でのグローバルブランドです)
昨年書いていないところを中心にご紹介します。
ファストファッションは、まったくクリスマスを使わず
スウェーデンのH&Mは、Holiday Giftsの文字しかありません。レディ・ガガとトニー・ベネットのボードは、きっと世界共通のビジュアルなのでしょう。
このおふたりですから、もちろんYouTube動画もあります。
この動画を見ると、クリスマスイメージにしているけれども、言葉としては使わない。犬にトナカイのツノを付けさせているところに、腐心のあとがうかがえます。
ユニクロ、GAP、FOREVER21も、まったくクリスマスを使っていません。
ほぼすべてのハイブランドは、軒並みメッセージもなく
GUCCI、Dior、CHANEL、LouisVuitton、Armaniも先週の時点で店頭には何のメッセージも出していません。
見た中ではオーストラリアのUGGはツリーもあり、思いっきりクリスマスイメージですが、クリスマスという文字はなく、HOLIDAY GIFTでした。
DiorやCHANELはプレゼントを意識した香水のテレビCMを打っていますが、ChristmasもHolidayという言葉も使っていません。ギフトのイメージだけです。
混在させているブランドもあり
イタリアのDIESELは、[HAVE A HARDCORE HOLIDAY]。でも小さくXMAS GIFTという表記もありますし、スタッズ付きの皮のライダースを着たサンタクロースのビジュアルもあります。
不思議なのは、アメリカのディズニーストア。旗など目立つところではHappy Holidayなのですが、この窓にだけMerry Christmasと書いてあります。これはなにか、目立たせたくないけれども入れる必要が出てきたデザインのように思えます。
ストレートにクリスマスを打ち出しているのは
私が見つけた中では、イギリスのLUSHだけでした。
同じくイギリスのコスメブランドTHE BODY SHOPにもクリスマスギフトという表記はありましたが、ギフトのコーナーだけで、外からは目立ちません。
アメリカでは宗教上の配慮からHappy Holidaysが使われだしたということですが、さまざまな人種が働いているグローバル企業では当たり前の流れなのかもしれません。
日本でもさまざまな国の人が働いているのがありふれた状況になってきていますし、海外からの観光客の多さを考えれば、それに東京オリンピックのことを考えると、この先クリスマスという言葉はさらに使われなくなりそうです。
昨年より顕著になってきているようですから、2014年がその転換期なのかも。
ところで当社にも先月、キラキライメージでHappy Holidaysを使う仕事がきました。グローバルブランドですが昨年はChristmasだったので、いよいよ変わったんだな。
そう思って、Happy Holidaysを使う理由を聞いてみました。
すると答えは「年明けも、そのまま使えるから」。
現実的です(笑)