話を要約すると、こういうことでした。
◯スーパーに、食料品を買いに行った。
◯入口で「アプリをダウンロードすると、5%OFFになります」と言っている。
◯スマホを渡すと、DLしてくれる。そこに何人も並んでる。
◯自分のスマホを渡すと、操作してから「この機種はDLできません」と言われた。
◯店内の放送でもずっと「アプリをダウンロードすると〜」とアナウンスしてる。
◯レジで「スマホ持ってない人は、来るなってことね!」と怒ってる人がいる。
私はもうおかしくて。奥様のスマホは、私のススメでGoogleアカウントが取れないものにしています。当然、アプリも取れません。
メール、電話、写真、検索が出来ればいいのであれば、Googleアカウントは必要ありません。仕事ではGoogleの機能を使うこと、特にGoogleプレイスやGoogle +をススメている私ですけど、アンドロイドのトラブルの多くはプライバシー。初めてアンドロイドを使う人の多くがG-mailアドレスを聞かれて、わからない。というケースは、少なくないみたいです。
↓ けっこう前に書いています。今では、さらにやらかす人が多いので、確信しています(笑)
らくらくフォン化して、いいんじゃない
アプリに関してはiPhoneのApp Storeに比べて、Google Playは無法地帯に近いと言われたりします。
ランキング1位のAndroid向け有料ウイルス対策アプリ……実は詐欺でした
スーパーマーケットの、顧客は誰なのか
それにしても、このプロモーションは、かなり疑問です。
そのスーパーは、巨大チェーンではありません。スーパー単体の数字ではありませんけど、イオンとセブン&アイがそれぞれ5兆円4兆円超の売上で二強。それと比較すると、あとはどこも中小と言える規模です。
その中小の中でも、珍しい食材や商品を売っているセレクトショップ的なポジションで有名です。ワインやスイーツなどでは、かなり有名だと思います。それでいて、高くない。紀ノ国屋などの高級スーパーとは、比較になりません。
スーパーって、日常使い。だから常に安いことが求められますけど、ある巨大グループのスーパーは、グループが大規模開発したような施設には、ずいぶん前から入れてもらえないそうです。理由は、集客力がないからだと。
いや集客力はあると思いますが、中心的な要素は立地などでの利便性。ブランド力があって、「わざわざ来てくれる顧客がいる」という意味の集客力はないという評価だそうです。安さが絶対的ではないんですね。
西友は安さだけを打ち出したCMを続けていますが、安さがなければ、集客できないポジションなのでしょう。スーパーのポジションは、さまざまです。
話を聞いて、なにをやっているのか調べるために、iPhoneで検索してみました。
そしたらなんと、そのスーパーはスマホ用のサイトを作っていなくて、PC用と同じものを表示しています。もう見にくいなんてもんじゃありません。そんな会社が、スマホアプリをダウンロードさせようとしてるの!?
しょうがないので、キーワードをプラスして検索してみました。
ピンポントで出てきました。わかったことは、
◯この土日だけ、ダウンロードしてくれた人に5%OFFのキャンペーンをしてる。
◯数店舗だけで実施している。
◯アプリは、お得な情報が届いたり、GPSで近くの店舗を表示させたりする
アプリは昨年リリースされていました。
Google Playで調べると、DL数は5,000〜10,000の間みたいです。レビューは、怪しいものだけ(笑) 通常、この手の企業アプリのレビューは厳しいことがかなり書かれます。
そうか、あまりダウンロードされてないから、消費税増税のタイミングで5%OFFで促進しようとしたわけね。数店舗で成功すれば、順次他店でも実施するということかもしれません。
普通に考えると、顧客層を考慮せず、スマホシフトに乗って、顧客の囲い込み。そして通販サイトへ誘導しようという意図なんでしょう。
でも、西友よりは高い。高くて珍しい食材を売っているということから、顧客は一般的なスーパーより年齢層が高い。そうすると小さな価格差ではブランドスイッチが起きにくい、と考えるのがセオリーでしょう。
しかもここで買いものをしている人たちを見ていると、ここのエコバッグを使っている人たちが、かなり多いです。たぶんロイヤリティも高い。
今年の2月、ビデオリサーチインタラクティブから「スマートフォン所有率は、2年前の2倍、過半数の54.0%に」という調査結果がでました。全国15~69歳のPCインターネットユーザーでのスマートフォンの個人所有率です。
プレスリリースにリンクしておきます。
この中の【スマートフォン、携帯電話/PHSの性・年齢別所有率】を見ると、10代20代ではスマホ所有が圧倒的。30代では男女ともに、6割強がスマホ。
ところが40代になると、女性では若干、携帯/PHSが多くなっています。50代女性になると5割強が携帯/PHSです。
ところが40代になると、女性では若干、携帯/PHSが多くなっています。50代女性になると5割強が携帯/PHSです。
もちろん首都圏だけで調べれば、もっとスマホ比率が高くなるでしょう。
このスーパーでは、中高年の客が多いはずです。当然、少なからず携帯/PHS所有と考えていいのではないでしょうか。
しかも、私の予想通りに少々の割引では動かない、高いロイヤリティを持っている人たちだとすると…
ブランドイメージ的にも売上的にも、マイナスしかなさそうです。
※この手のネットリサーチ、調査対象者を人口統計学的に調整したものではないですし、ネットで回答したものですからバイアス(偏り)があり過ぎです。ですから、あくまでも雰囲気でしかありません。
こんなので普及率出していいのかなと思うような調査では、「スマートフォンユーザーが6割超!, スマホを持つ妻の2人に1人がゲーム、ネットショッピングに利用」というものもあります。
※この手のネットリサーチ、調査対象者を人口統計学的に調整したものではないですし、ネットで回答したものですからバイアス(偏り)があり過ぎです。ですから、あくまでも雰囲気でしかありません。
こんなので普及率出していいのかなと思うような調査では、「スマートフォンユーザーが6割超!, スマホを持つ妻の2人に1人がゲーム、ネットショッピングに利用」というものもあります。
アプリにまつわる誤解
あるクライアントで、ケータイサイトを止めてしまおうかという話が出たことがあります。実際、ケータイコンテンツへのアクセス数は、かなり低い。ケータイだとテキストはサクサク見れたとしても、画像でイメージを伝えるのは、けっこうしんどい。
続けるかどうかは、費用対効果の判断です。
そしてスマホサイトを充実させようかという話も出ました。これは、間違いなく必須です。普及率はいずれの年齢層でも、無視できません。この先も上昇していくのは間違いないように思えます。
実店舗の場合は、検索する人がかなり積極的な動機で行なっている確率が高いと思います。どんなキーワードで考えても、スマホだと検索結果に表示される量が少ない。なんども書いてますけど、Googleプレイスへの登録が有利なのはもちろんですし、コンテンツもスマホに特化したものにする必要があります。
そんな話をしていると、スマホサイトより、アプリを作った方が、ランニングコストで得じゃないかという意見が出ました。
私は「アプリはダウンロードしてもらうというハードルがありますけどね」と言いました。つまり広く知られているブランドであることが必要で、そのアプリをダウンロードをすることがステイタスであるとか面白いとか、あるいはお得さが際立っている、というような条件があります。
だから、あまりダウンロードされない。ダウンロードしてもらうために、割引などのプロモーションが必要になる。費用対効果としては、どうでしょう。
アプリの利用状況を調べてみました。あまりありませんが、ある調査結果には、こんなことが書いてありました。スマートフォン利用者のアプリダウンロード個数は5個以下が3割弱。「6~10個」がボリュームゾーン
この手のネットリサーチに登録しているのは、多くがネットの利用時間が長めの人たちだろうから、アプリの利用も高い方向に傾向が強いと考えるのが普通だと思います。それなのにボリュームゾーンが6〜10個だなんて、かなり意外でした。
だって、これで15個です。
この調査を信じるなら、SNSや写真加工など、多くの人が標準的に入れているであろうアプリ以外に、企業ものを入れてくれる確率は、かなり低そうです。
もしかするとスマホは、高い時計やDEAN & DELUCAの小さなトート並?
自分自身のことを考えると、スマホは電話とメール以外、いやメールさえも仕事が主体です。あとはテザリング用。仕事のSNSはスマホでチェックしますが、投稿するのはPC。入れているアプリは、ブラウザー以外では、Dropbox。画像加工ものも必要ないですし、遊びのものは入れても、何度か使ったらすぐ削除します。長く入れているのは、唯一「iDaft」だけです。
余計ですけど動画を貼っておきます。アホです(笑)
企業ものでは、チェックして削除していないのはMAZDAの「MOTIONIST」だけ。Walk, Run, Driveの3つのモードで動きの質を計測するというものです。でも独自の計算式というものなので、公開もしていないし信憑性はありません。
それぐらいなので、個人的には仕事に関係なければ、スマホを持つ必然性を感じていないです。遊びや暇つぶしで使うには高価すぎますし、アポロ11号を上回る演算処理能力なんて使いこなせるはずもありません。
仕事ではスマホシフトは当然なので、スマホコンテンツ等を用意したり、様々な対応をするのは当然だと思っています。
でも個々人は、どうでしょう。使いこなしているなぁと思うのは、私の周囲ではおひとりぐらい。積極的に使っている人は、やらかしがちですから、あまり“こなして”いません(笑)
ツールとして使いこなしているのと、セキュリティ面が万全で、コミュニケーションや創造性まで含めて使いこなすとなると、かなり難しいですよね。
普及率はどうあれ、今はまだ「持ってます」ということに価値がある段階かもしれません。
ネットショッピングは、金額で中高年が牽引。動画サイトもスマホシフトが鮮明に
こんな風に書いてくると、「スマホ、ぜんぜんダメじゃん」と言っているようなものだと誤解されそうなので、最後にスマホシフトの重要なところを最後に書いておきます。
日経新聞が昨年10月に、ネット消費、シニアが引っ張る 食品など比率トップという記事を出しています。
最近1年間にネットショッピングで使った金額は50代60代がグンと高くなっています。中でも「食料品」「IT関連製品」「医薬品・サプリメント」「レンタルサービス」では、60代の利用がトップになっているそうです。
ただこの調査では、端末はパソコンが中心の利用。スマホの所有率は全体の39%に対し、シニアは14%という低さ。
ネットショッピングもスマホからの利用は、今後、シニアが牽引する可能性大です。
もうひとつは、ニールセンが今年の2月、オンラインショッピング/動画サイトはスマホへシフトというニュースリリースを出しています。
それによれば、「20代はスマホからのネット利用者数がPCでの利用者数の約2倍」
「オンラインショッピング/動画サイトはスマホからの利用者がPCに並ぶ」ということですから、スマホシフトは間違いないのでしょう。
今年から来年にかけて「使っています」ということに、価値がシフトしそうです。
もちろん、今でもSNSは「使っています」なんですけど。
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