[その2]では、Googleは検索上からスパムを消し去りたいと血眼になっているから、誰が書いているのか特定したい。Googleアカウント=Google+はそういう機能も担った、客観的な信用度を評価するためのプラットフォームかも。というようなことを書きました。
[その3]は、『Google+、Google+ローカルの衝撃』というタイトルにしたいぐらいです。おおげさですけど(笑) もちろんGoogleが発表しているわけではないですし、的確だったとしても現在は、という程度です。1年も経てば変わってしまうかもしれません。
◎「表参道 パンケーキ」でGoogle検索したら、こうだった
唐突ですけど、そんなキーワードで検索してみました。言うまでもなく、パンケーキは全国的にブームですし、もうピークは過ぎてますけど表参道は異常な盛り上がりでした。
え、ご存知ないですか? 実は私も食べたことありませんし、そんなに食べたいとも(笑) でも通りがかった時に行列を見て、圧倒されてました。
エッグスンシングス原宿店とカフェ・カイラ表参道は、今も行列ができてます。この記事を書くのに、昨日見てきました。雷雨になる直前で蒸し暑いのに、エッグスンシングスは30人ぐらい。カフェ・カイラは40人ぐらい並んでいたでしょうか。
左がエッグスンシングスの行列。右はカフェ・カイラの看板。お店は地下です。 |
本題に戻ります。パソコンでオーガニック検索した結果は、こうなりました。
「レインボーパンケーキ」が最上位に出てきました。右側にあるのも「レインボーパンケーキ」の、GoogleプレイスとGoogle+ローカルの情報のようです。
ところがエッグスンシングスもカフェカイラも、何ページ行っても出てきません。レインボーパンケーキも有名ですけど、それにしても、現実の街の印象からすると、けっこう違和感があります。
もちろん2番目のネットメディアには3店とも出てきますし、3番目はカフェカイラが紹介されています。紹介されているからいいじゃんという考え方もありますが、ネットメディアや一般のブログでは情報を更新してくれません。営業時間や定休日、価格が古いままのものが検索上位にあっていいのでしょうか。
そもそもパソコンで表参道のパンケーキ店を調べてから出かけるなんて、けっこう年齢が高めと考えられます。パンケーキ店を検索する主体ではないでしょうから、スマホで調べてみました。iPhoneのエミレーターでやってみました。
パソコンと同じかと思ったら、若干異なるようです。何より、最初にGoogleプレイスが来ています。7番目にエッグスンシングスが出てきた!と思ったら、食べログのページでした。
◎「表参道 パンケーキ」有名3店の違いは、どこにある?
3店とも、まだ平日の昼間から行列が出来ているのですから、まだ大きな影響はないかもしれません。でもパンケーキブームに陰りが見え始めているのだとすると、この検索結果は、これからの来店客数に影響が少なくないと考えられます。
ネットメディアに店名が出て来る数店はまだしも、取り上げられないお店にとって、検索結果は致命的です。
なぜレインボーパンケーキはネットメディアを押さえて1位で表示され、それ以外のお店は出てこないのでしょうか。上記の3店をGoogle対策という視点をメインに、外からわかるところを比較してみます。
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■レインボーパンケーキ
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・Google プレイスに登録されている
PCで右上に表示されているのはGoogleマップに、情報が登録されている証拠。かつては(たぶん4、5年前まで?)は電話帳から、情報を取って来てGoogleマップに表示させていたらしい。今はハガキか電話で本人確認。法人でもなんでも、とにかく個人に紐づけられたGoogleアカウントが必要。
・Google +ローカルを整備されている?
Google +ローカルのページがあり、そこに登録されている写真がすべてオフィシャルのもののようなので、自分たちでコントロールされているのかもしれません。
・Google のクチコミが書かれている
Google +ページは作られていないけど、Google アカウントを持つ人のクチコミが、8件書かれている。またGoogle +内で検索すると、画像付きの投稿が30ほどある。
・Bloggerでブログを書かれている
Bloggerでなにか書いたからといって、特に検索上の効果はないと思います。そこまでしているのに、Google +ページをお持ちじゃないということは、Googleを特に意識されていないんでしょう。連動して初めて、意味が出てくるのでしょうし。
・店名に「パンケーキ」が入っている
当然すぎるほどですが、店名にキーワードが入っているのが一番強い。SEOという対策以前の強みですよね。
・Facebookの投稿がうまい
1週間に1回程度と頻度は高くないものの、取材されたことや天気、定休日や食材についてなど、手作り感のある親近感の持てる投稿をされている。食材については、べーキングパウダーが苦みなくアルミニウムフリーだったので採用しましたとか、安心感につながる内容でていねいです。
「比較してみます」と書いたものの、勝手に調べて、なぜというところを書くのは気がひけます。それなりに理由がわかりましたが、レインボーパンケーキと、エッグスンシングス原宿店/カフェ・カイラ表参道の2店は、そんなに違いがないんです。それぞれGoogle プレイスに登録されていますし。
違わないどころか、エッグスンシングス原宿店はGoogleにお金を払って撮影してもらうお店フォトというGoogleストリートビューの店内版もおやりになっていますし、Google+ローカルのページには47件のクチコミまで書かれています。
カフェ・カイラ表参道はGoogleプレイスで、ウェブサイトと同様に「焼きたてのパンケーキのお店 カフェ・カイラ」という戦略的なタイトルを付けられています。Google +内で検索すると、レインボーパンケーキと同様に画像付きの投稿が30ほどあります。Facebookでは、レインボーパンケーキ以上の頻度で投稿されていますし、いいね!も数多く獲得されています。
Google対策としてもSEOやソーシャルメディアでの施策も、レインボーパンケーキが少しずつ上回っているところが多いと考えられるものの、抜きん出ているわけではないように思えます。
なのに、どうしてレインボーパンケーキが検索結果では抜きん出ているのか。
従来のSEO的な視点だけなら、競合店よりもまず、関連情報のボリュームもアクセス数も多いパンケーキを特集したネットメディアや口コミサイトなどが、完全に上位を独占するはずです。でもその内容が的確かどうか。コピペをベースに適当に加工して作ろうと思えば、いくらでも作れます。口コミサイトのクチコミという“評判”が、信用出来るかどうか。
やはり、Googleは、身元のはっきりしているGoogle プレイスやGoogle+ローカルに登録しているところを上位に出したいと考えているのではないでしょうか。単純に[1. Google対策][2. SEO][3. ソーシャルメディア]と分けて考えると、3店とも、ネットメディアや口コミサイトより上回っているのは1と3。2は圧倒的に負けています。
そして現在のGoogleのアルゴリズムだと、ネットメディアや口コミサイトよりも上位に表示することができるほどの評価はレインボーパンケーキだけだったということでしょう。
違う言い方をすれば、すでに1と3で、2をひっくり返すことが出来ている。
レインボーパンケーキも意図して、Google対策をされているわけではなさそうです。どう考えても、少しの差の積み重ねとしか思えません。ということは、他の2店がひっくり返すことも簡単かもしれませんし、今の順位は明日にも変わっているかもしれません。
もしかしたら、Google+ローカルのことをご存じないのかもしれません。Google+ローカルの右下「これはあなたのビジネスですか?」でコントロール出来るはずです。
ユーザーからしても、スマホで検索した時に、Googleマップに直結する信用のある情報が優先されるのは、いいはずですよね。
別に、そのお店の公式サイトに行かなくてもいい。ことお店や商業施設なら、そのうちGoogle+ローカルで完結してしまうかもしれません。
[その4]に続く
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勝手に調べて勝手に書いたので、おわびに宣伝になるリンクや動画も貼っておきます。
◎レインボーパンケーキについてのGoogle +内の投稿です
◎エッグスンシングス原宿店を紹介している、雑誌ノンノのYoutube動画です。
◎カフェ・カイラのハワイ本店を紹介しているYoutube動画です。