2013年6月8日土曜日

撮影にまつわるエトセトラ


このところ、通勤時に電車内のモニター(東急電鉄のTOQビジョン)に見入ることがたびたびあります。それは安室奈美恵さんが出演されているコーセーのCM。満員電車で間近で見ると、その肌感の美しさに驚きます。
これ、どうやって加工しているんだろうと(笑) あ、安室奈美恵さんの肌が美しいのはもちろんですけど。だけど、このナチュラルさって、どうやって出しているのか悩みます。

KOSE エスプリーク「終日、大人のBaby肌。」安室奈美恵



最近の肌の修正は、グラフィックでも毛穴を残してキレイにするようなテクが主流になってきています。化粧やライティング自体が、化けることですけど、リアルとの境目がわからないような自然さの演出は、どこまで行くんでしょう。




こんなニュースが海外で出ているそうです。
シカゴの老舗新聞、サン・タイムズ紙が写真部員を全員解雇。取材記者に対し、会社は「iPhoneでの写真撮影のレッスンを受けてくれ」とのお達しを出したということなのですが。
BLOGOS 


一方、日経新聞のウェブサイトでは、「報道カメラマンのiPhone撮影塾」という連載記事が今年の2月から始まっていますサン・タイムズ紙の合理化には驚きますが、日経は先回りしている感じかもしれません。「iPhone5のカメラ機能は8メガピクセル。この画素数は2004年のアテネ五輪で世界中のプロカメラマンが使用した当時の最新型一眼レフとほぼ同じ。ならば報道カメラマンの経験と技術でiPhoneは取材現場でも使えるのでは」と考えたそうです。
連載の中身ですが、iPhoneに簡易望遠レンズを付けるか、双眼鏡を使って迫力のスポーツ写真をというような、お手軽なのかどうなのか悩むものもありますが、私は第二回のiPhone2台で料理写真を魅力的にという内容にけっこう驚きました。料理写真は、半逆光がおいしそうに撮れる。暗いところでの撮影も、内蔵のフラッシュを使わず、もう1台のiPhoneのLEDを使って、半逆光を作り出そうというテクニックも出ています。

現実的には仕事でなら、自然光のある場所で撮ればいいだけなので、あんまり必要のないテクニックなんですが(笑) 




昨日、お昼に行った時に、やや半逆光で撮ってみました。太陽に雲がかかっている状態で、そんなに明るくなかったんですが。

   iPhone 5 で撮っているところを、iPhoneで撮影。
画像:iPhoneを使って半逆光で料理を撮っているところを撮影



 実際に撮った写真がこちら。場所は、公園通りのカフェです。

画像:iPhoneを使って半逆光で料理を撮影




























画像のサイズを小さくしただけで、なんの調整も加工もしていませんが、こんな感じに仕上がりました。
日経の連載ではそんなことは書いていませんが、半逆光を活かすには、まず料理の油がポイント。テリがハイライトになって陰影がつくから、シズル感が出てきます。高さのある料理で手前が暗くなり過ぎるようなら、白い紙などをレフ板代わりに使って、反射させればいい。

実際の料理写真でも、ナチュラルに仕上げる場合は、半逆光が基本。光が入ってくる角度や強さなどで、季節感も伝わるので、そういうライティングを作ります。料理カメラマンの中には、真っ暗にしたスタジオの中で映画撮影用の強力なデイライトを使って、リゾート感を造る人もいます。地中海なのか、ハワイなのかみたいなことは、料理と器や背景などで決まるわけですし。

ただ現実に、それを広告的に使うには、調整や加工が必要になるわけで。トリミングとか色調ならともかく、上の写真なら通行人を消すとか、あるいは通行人がバランス良くブレている写真と合成したり、ボカしたりという作業が最低限必要になります。そんなことは、さすがにiPhoneだけじゃ完結しないよなと思っていたら、それがもうAdobe Photoshop Touchというモバイル端末用写真加工ソフトが出たそうです。
THE FASHION POST

アドビは様々な業種の人たちの怨念によって、呪殺されるかもしれません(笑)





スチールではなく、先日はiPhoneでムービーを撮影しました。
そりゃあ私的なものや仕事とは呼べないものではけっこう使っていますが、仕事でムービーを撮ったこと自体が初めて。

その日は朝の8時からスチールの撮影が予定されていて。それとは別に、Youtube動画の撮影の話を以前からしていました。写真とムービー、それにイラストレーションを動かしたものを組み合わせて作ろうと。ただ一向に話が進まないので、私は没になったのだと勝手に思っていたんです。そしたら、クライアントから唐突に前日に「ムービーの撮影をしてくれ」と。え、いったい何を言ってるんだと絶句で(笑)
スチールの撮影は8時から始まる。空いてるのはその前だけど、スチールのカメラマンに、ムービー撮ってくれと言ったところで、たぶん経験はないし、機材も持っていないはず。しかもギャラもなぁ…

んん〜、じゃあ、しゃあない。私が撮りますということにした。クライアントはちょっと驚いてたけど、Youtubeだし、屋外だし、ギャラもだしということで、納得してもらった。だけど、iPhoneで撮ると言ったら、さすがにビックリされたみたいで(笑) 
画像サイズや明るさ的には、まったく問題がないとか、そんな説明をして納得してもらった。
問題は外なので、日差しの強さや方向をどう計算するかとか、人やクルマの状況を見ながら、どう現場を仕切るかということの方が大きくて。CMなどの経験がないと、けっこう難しいかも。

いやそんなことよりも、撮影というカテゴリーも、
プロセスや関わる職種や人数が、どんどん変化していくのかもしれません。

映像にカジュアル感や自然さが求められれば求められるほど、加速しそうですね。




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