2012年12月3日月曜日

見ているものが違う。

先日、仕事で使うバッグを買い替えた。使っていたものがヘタって来て、そろそろ新しくしなきゃあなぁと思って。
もちろん会社の周囲には、腐るほどバッグを扱っている店がある。でもあちこち見て歩くような時間はないので、ネットでちょくちょく検索するようになる。結果、いろんなEC、A社やB社、C社のサイトに辿り着く。すると当然のように、個人のブログに行った時でさえ、ABC社の広告が表示されるようになる。ネット関係者には当然すぎるほどの、行動ターゲティングやアドエクスチェンジというやつだ。これが効果的だという主張は、さんざん聞かされるけれども、そうなんだろうか。私がバッグを買ってしまった後も、けっこうな期間表示されていました。

もっともリコメンドの仕組みが優れていると言われるAmazonでさえ、私に送られてくる「おすすめ商品」のメールはスパムのようで、けっこう笑える。アフェリエイトで表示させるために検索した書籍や、あるいは仕事のために検索しただけの商品をすすめてくる。仮装やコスプレなんていう趣味はないですから(笑)

Yahoo! メールを利用するため、Yahoo! JAPAN IDに登録する。生年月日等を聞かれる。するともう、サントリーの精力剤的サプリばっかりが表示されるので、笑うのを通り越して、うんざりしてくる(笑)




本当に、こういう手法が効果あるんだろうか。そりゃあ、一定の効果はあるでしょう。楽天などは日本での先駆者で、効果をあげているんだから。ただ“誰にでも”効果があるわけじゃないということでしょう。あるアドエクスチェンジを検討していたクライアントは、2chまで追いかけてくるなんて、普通は気味が悪いと思うから、うちは使わないとおっしゃっていた。


ネットやITの世界は、パーソナライゼーションが異常なスピードですすんでいる。Googleは、個人に最適化した検索結果を表示させるために、どんどん進化している。ユーザーが過去に検索した言葉やログイン場所。ブラウザーなど57種類ものシグナルを利用して、検索結果を表示するようになった。
これが便利だと思ったことは、私はないんですが、パーソナライゼーションの結果どうなるか。
行動ターゲティングやアドエクスチェンジなら、結局は広告だから、多くの人が広告だと認識している。それを、しつこいと感じる人もいるし、なんだろうと思ってクリックする人もいるでしょう。だけど検索結果が、異常にパーソナライゼーションしていたら。







ブランド価値なんて、世間がどれだけ知っているか、どう感じているかをベースに、個人の価値観が形成されていることが多いんじゃないんだろうか。たとえばエミリオ・プッチというブランドは、女性ならセレブ向けで憧れの対象だという認識でしょう。でも多くの男性にとっては、エミリオ・プッチを着ている女性を見ても、ヘンな柄の服着てるなぁとしか思ってないかもしれません。若くても、おっさんでも、たぶん年齢を問わず。
それはまず、ブランド名の認知が低く、世界中のリッチな女性が着ているという情報を知らないからではないでしょうか。

情報が共有されている女性同士なら、とりあえず、まあステキねぇとなるからok。でもモテを考えている女性の選択肢からは、外れてしまうかもしれません。

女性向けファッション誌が根強く読まれていたとしても、ネットの無料情報がどんどん拡大していきます。そして「異常なパーソナライゼーション」の結果、むしろ共有されない情報の方が圧倒的になっている今、そしてこれからはどうでしょう。
もしかしたら情報化社会は、可視化というような言葉で表現されるようなオープン方向ではなくて、急速にクローズドに向かっているような気がします。


考えてみれば、これだけ政党が乱立しているのに、本当のところは何を約束しているのか、よく分からない。約束していることを信じている人は、ほとんどいないというカオスな政治状況が象徴しているかもしれません。
何かの購買行動を起こす時に、ネットの評判をチェックするという人が少なくありません。だけどきっと、出回っている評判が、仕掛けられたものだったり偏ったものだと疑っている人も増えていることでしょうね。








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